写真で解説!ツラい腰痛を改善する4つのストレッチ
こんにちは。あき整体院、院長の堀野明宏です。 当院には、 「腰痛なんだけど、整形外科に行っても骨に異常はなしと言われて原因が見つからない」 「腰が痛いから揉むんだけどよくならない」 という方が多くいらっしゃいます。 さて、それはなぜでしょうか。 答えは簡単です。両者とも「腰に原因がない」からです。 このように、痛い部分へ焦点を当てた施術を行っても、改善されない症状は結構あるのです。 しかし、そんな腰痛でも改善することが可能なストレッチはありますよ。 今回こちらのコラムでは、腰痛対策となるストレッチをご紹介します。 ストレッチの考え方 さて、腰痛体操なるものは、数え切れないほどいろいろなところで紹介されていますね。 使っていない筋肉を積極的に動かしていくことは、身体にとってとてもいいことです。 しかし、同じことをやっても改善される人と、そうでない人がいますよね。 私はその原因は、下記のどれかに当てはまるのではないかと考えています。 1.正しい形でやることができていない。 2.強くやりすぎて余分に力をかけてしまい、新たな筋肉の緊張をつくってしまっている。 3.身体、症状に合っていない。 4.ストレッチは徐々に変化をさせていくものであるので、その段階での実施期間が短い。 この4点に、該当するという方もいるのではないでしょうか。 ストレッチは、ただやみくもにやればいいという訳ではありません。 何ごとも、意味を理解して取り組むことが大事ですよね。 ということで、次の項目ではストレッチと縁が深い、筋肉についてお話しようと思います。 ストレッチをする前に、知っていてほしい筋肉の仕組み! 筋肉は能動的に縮むことで動きをつくり、伸ばすという動き自体は備わっていません。 筋肉が伸びるのは、対になって働く筋肉が縮み、受動的に伸ばされているからです。 なので、筋肉は動けば動くほど、縮んで硬くなります。これが俗にいう「筋肉の疲労」ですね。 その筋肉に対して、外部から心地いい「伸び」を与えることがストレッチの目的となります。 しかし!筋肉には困った性質が・・・ それは、「縮んでも伸ばされても緊張してしまう」ということ。 筋肉は伸ばされ続けると切れてしまうので、「伸ばされる」という刺激に対して”反射的に”縮む反応を起こすのです。 「えっ!それじゃあストレッチは意味がないじゃないか!」 皆さんには、そんな疑問が生まれたのではないでしょうか。 そこで、カギとなるのが「筋紡錘」と「腱紡錘」という2つのセンサーです。 筋紡錘とは 筋肉の内に存在し、“筋の長さ”を感知する働きがあります。 筋紡錘にある「錘内筋線維」と呼ばれる筋の長さが一定以上になると、「伸ばされてる!」という情報を脳へ発信します。 腱紡錘とは 筋肉の端にある腱の部分に存在し、“筋の張力”を感知する働きがあります。 これも、一定以上の張力が生じると「伸ばされてる!」という情報を脳へ発信します。 ストレッチによる障害で、相手に急に強く押されて太ももの裏の筋肉を損傷した、という事例があります。 これは、速い動きに対してセンサーが反応してしまい、その結果「情報が脳へ発信」され、筋肉が縮んで切れたことが原因です。 こうならないためにも、ストレッチでは強い反動や力を加えることは避けなければいけません。 そう、この2つのセンサーは速い変化に対しての反応であり、ゆっくりと行うとこの反射は起きないのです。 これを利用して筋肉を伸ばせば、筋肉が緊張することはありません。 足の筋肉へのアプローチが腰痛の改善策! では、どんなストレッチが腰痛の改善に繋がるのでしょうか。 腰は身体の中央部分にあり、上肢、下肢の両方からの影響を受けます。 当院でも、腰痛の症状が足の調整のみで改善されることもしばしばあります。 その際は、一切腰を触らずに痛みが緩和されるので「なんで?」と不思議がる方も。 このように、足の筋肉に対して症状に適したアプローチをすることで、改善へと繋がります。 しかし、誰しもが定期的に整体院に通えるわけではありませんよね。 そこで頼りになるのがひとりでもできる「ストレッチ」 ストレッチは、ご自身でできる簡単かつ安全な改善方法の1つです。 ストレッチの際に必ず注意すべきこと! ストレッチは、あくまでも軽い症状の改善や、再発予防をしていくものです。 場合によっては、ストレッチの刺激が他の筋肉の更なる緊張を招いて、症状を悪化させてしまうこともあります。 あまりにも痛みが強い症状は、整体院などの治療院、又は病院にて診てもらいましょう。 腰痛を改善できる下肢ストレッチ 4つ それでは、腰痛を改善・予防できる下肢のストレッチをご紹介します。 痛み方によってストレッチ方法も違うので、症状と照らし合わせながらご参考にしてください。 反って腰が痛い場合のストレッチ 反って痛い場合のポイントは大腿四頭筋群(太ももの前側)です。 この部分を伸ばしていくことが肝要です。 《ストレッチ方法》 ①足を前後開脚して付け根に両手を置く ②後ろにきている足の太もも前側の心地よい伸びを感じます。 上半身は姿勢よく!前に倒れてはいけません。 ただし、この姿勢で腰が痛い場合は無理は禁物です。 《ストレッチ応用編》 ①正座をしてゆっくりと後ろに手を付きます ②倒れながら背中を付けていく形をとります。 手は頭上にまっすぐ万歳してください。 ③膝を開かないようにまっすぐ下方に伸ばします。 どちらのストレッチも、20~30秒くらいじっくりと伸ばして、気持ちよさを味わってください。 曲げて腰が痛い場合のストレッチ 腰を曲げて痛い場合は、ハムストリングスや腓腹筋などの下肢後面全体の筋肉群がポイントです。 この腰痛は、下肢後面の筋肉の緊張が腰部を引っ張るために起こるもので、出現度はかなり多いと思います。 《ストレッチ方法》 ①長座の姿勢をとり、つま先を天井方向に向けます。 ②身体は良い姿勢を保ちつつ、前に曲げていきます。 この状態で、後面の筋肉が伸ばされていることを確認します。 このストレッチでは、以下のことを注意してください。 ・たくさん曲げようとして、腰を曲げてしまう ・強く曲げようとして、膝が曲がったり開いたりしてしまう これはかなりの頻度で起こる間違ったストレッチ方法で、このような状態ではストレッチの目的は達成されません。 変化させたいのは脚部の筋肉です。 たくさん曲げればよいというわけではなく、むしろ強く曲げることで疲労度を高めてしまいます。 さて、こちらの腰痛には、もうひとつオススメのストレッチ法があります。 《ストレッチ方法 その2》 ①足を身体にひきつけます。 ②足裏を付けた状態で前に倒していきます。 伸ばされる筋肉が変わって、また違った効果があります。 ひねって腰が痛い場合のストレッチ ひねって痛い場合は、いろいろな要因が絡んでいることが多く、ストレッチの形が推測しにくいです。 上記2つのストレッチで軽減されるようでしたら、下記のストレッチをオススメします。 《ストレッチ方法》 ①仰向けに寝て両手を斜め上に万歳します。 ②そのままの状態で、身体をゆっくりひねります。 可動域を高めていくことで、腰痛を改善する可能性があります。 その他のストレッチ 股関節の可動を高めることも腰痛防止のよい方法となります。 《ストレッチ方法》 ①開脚をしながら長座の姿勢をとり、つま先を天井方向に向けます。 ②身体は良い姿勢を保ちつつ、上半身を前に倒していきます。 おへそを床に近づけ、胸を上げるようにするとより良い形となります。 また、片手を上げて真横に倒していくことで、胴体の側面を伸ばすことができます。 まとめ さて、いかがでしたでしょうか。 今回は、腰痛対策となるストレッチを4種類ご紹介しました。 ストレッチをする上で大事なことは、下記の4点。 ①正しい形で、 ②余分な力を抜いて、 ③呼吸を止めないように、 ④継続して行うことです。 いくら正しいことをしていても、狙いがずれていては腰痛の改善には繋がりません。 ここに掲載したストレッチは、最もベーシックな形のものです。 この方法で腰の痛みが軽減するのであれば、その部分に関するいろいろなストレッチをかけていくと、更なる軽改善が期待できます。 当院のホームページにも、ストレッチを一部紹介していますのでよろしければ試してみてください。 ご自身の身体の変化を感じ取りストレッチを実施していくことで、痛みの軽減の他、血流をアップし代謝を上げることや身体を動かしやすくなることを体得できるはずです。 全身の筋肉は639個あります。 必要だからこそあるわけですので、どの筋肉も眠らせることがないよう刺激を与えていくのがよいかと思います。 いつでもどこでも費用をかけずに、お手軽にできる自分のオリジナルのストレッチをマスターし、動きやすい健康な体を獲得していってほしいと思います。 筆者プロフィール 堀野 明宏 あき整体院 院長 日本古来の古武術から生まれた療法を中心に、筋膜の連携を重視した筋肉調整で 身体を調整していく療術です。 整形外科で異常なしと言われても、痛みや不具合が残っているような症状は 筋肉由来のものであることが多いです。 異常な部分を視診や動診、筋肉の触診によって診断し、優しく筋肉にアプローチをして改善を促していきます。 また、改善後も再発防止のために身体に合ったストレッチやセルフケア方法を お伝えし、より短時間、少ない回数のご来院で改善ができるよう努めております。 部活動で忙しい学生さんにも、多くご来院いただいております。 特にスポーツをしていて、痛みがあっても中々休めない環境にいる「がんばる子」が 多くいらっしゃいます。 基本的にはやりながらなおしていく方法を選択していきます。 また、柔軟性や脱力、身体の使い方を身につけて、パフォーマンスアップに 繋げていくこともできます。
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