古傷の痛みを引きずらないために。覚えておきたい、たった1つのこと
スポーツの秋になってきました! うちも10月には子供の運動会がありますが、台風や秋雨前線による雨が心配です。 こんなスッキリしないジメジメの天気になると、昔、ケガをしたところが疼くなんてことはありませんか? そう言えば… 「運動会の練習中に捻挫したなぁ」とか、「事故でケガしちゃったなぁ」とか、思い出される方もお見えになることでしょう。 なぜ、このように昔の傷が疼くのでしょう? 古傷が痛む現象は科学では明らかにされていない 実は、『古傷が痛むという現象』について、科学ではまだ分かっていません。 なぜなら、検査で確認できる体の部分は修復、再生しているからです。 ですから、時間が経ったにも関わらず感じる痛みは病院の先生には全く理解できないのです。 折れた骨はくっついている 切れた靭帯(じんたい)はつながっている 傷付いた皮膚は戻っている それにも関わらず、痛いのは… あなたの体重のせいにされたり あなたの年(とし)のせいにされたり あなたの持病のせいにされたり 結局、検査をしても分からないから、『気のせいだ!』と言われてしまうのです。 これでは、痛いと感じている方は納得できません! でも、諦めないでください。 あなたが痛みを感じるということは、体の中で炎症反応(治るための反応)が必ず起きています。 筋肉の治療が行われないため古傷が残る 今の日本の保険制度では、炎症反応の原因は目で見てわかる損傷や変化(傷や異常のこと)しか治療してくれません。 ところが、炎症反応は目で見てわかる原因ばかりではありません。 『手で触ってはじめて分かる原因もある』のです。 その一つが、筋肉の病気。 例えば、ケガや事故によって骨を折ったとしましょう。 骨が折れるほどの大ケガです。 当然、まわりの筋肉まで一緒に傷付いている可能性は高いですね。 ところがレントゲン検査や、MRI検査では、骨折の詳細は分かっても、小さな筋肉の傷は分かりません。 検査の段階で発見できなかった筋肉の傷は治療されずに、骨の治療だけが行われてしまうことでしょう。 その結果、筋肉の傷は残ってしまい、時間の経過とともに炎症を起こしやすくなってしまうのです。 古傷が痛まないようにするには、筋肉の傷も気遣うこと 古傷を痛まないようにしたいのなら、筋肉の傷もケガや事故をした際にきちんと治しておく必要があります。 そのためには、まず、ケガをした場所を丁寧に触診(手で触る検査)して筋肉の傷を確認します。 筋肉の傷口付近では切れた衝撃で強く縮んでしまっています。 その傷口を触ると、触られた方は「あ!そこがケガをして痛いところ!」と傷口であることがすぐに分かります。 あとは、その部分を指で優しくマッサージをして筋肉の緊張を緩めれば、徐々に傷口がふさがっていく感覚が分かります。 触られている方(ケガをされた方)も傷口がふさがっていくと同時に痛みが「楽になってきた」と感じますのでそれを目安にしてください。 だいぶ傷口がふさがった。 痛みがかなり楽になった。 このようになれば、筋肉の傷口の治療は大丈夫です。 あとは、折れた骨の整復や切れた靭帯の整復を行ってください。 さいごに いかがでしたでしょうか? 検査では異常が示されない筋肉の傷に対して、この「ひと手間」があるだけで古傷に悩まなくても良くなるのですが、保険の対象外なので、病院では期待できない治療ですね。 皆様もスポーツの秋、今年は雨で地面も滑りやすいです。 ケガや事故には十分お気を付けてくださいね。 今回も最後までお読みくださりありがとうございました! 筆者プロフィール 中村金雄 TMBCマッサージ院院長 名古屋市・金山にて筋肉専門の治療院「TMBCマッサージ院(筋肉内の血液循環をあなたに合わせて整える療法)を拠点に活動中。 全身の筋肉から悪いところを探り当てる筋肉専門の治療が「魔法の指」と呼ばれ口コミで評判になる。今でも東京、神戸、高山、和歌山より月に一回、新幹線で名古屋まで通われるファンがいるほど。 現在、筋治療を行うと同時に、徒手療法研究会で筋触擦講師、筋治療セミナーの開催など、筋治療の普及にも努めている。
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