こんにちは。JIN治療院の浅見仁です。 首こり、肩こりでお困りの方の悩みは尽きることがありません。 「いつも首が痛い」「慢性的な肩こりが良くならない」「肩こりがひどくなると頭痛もしてくる」など、肩や首の症状でお困りではありませんか? 肩こりや首こりといった症状は、原因が自分でつかめないことが多く、困っている方も多いのではないでしょうか。 毎日ストレッチをして、マッサージや整体にも通っているけど、なかなかスッキリ良くならない。 姿勢も猫背にならないように気を付けて、胸を張って良い姿勢になるよう気を付けているのに、肩こりや首こりが改善しない方も多いのです。 ビックリする方が多いかもしれませんが、実はこの「良い姿勢」が、あなたの首こり、肩こりを作り出している原因かもしれません。 今回は「正しい姿勢」によって引き起こされる首こり、肩こりの解消法についてご紹介していきます。 肩こり・首こりが悪化する「良い姿勢」とは? あなたは「良い姿勢」と聞くと、どんな姿勢を思い浮かべますか? ・しっかりと背筋を伸ばす ・肩を後ろに引く ・胸を張る おそらくこういった姿勢を思い浮かべるのではないでしょうか。 一見すると良い姿勢に見えますが、胸を張って、肩を後ろに引き、背筋を伸ばす姿勢は、体にとって実は不自然で無理のかかる姿勢なのです。 人間は本来、横から見たときに背骨がS字のカーブを描いています。 もう少し具体的に説明すると、背骨(脊柱)は、頚椎(7個)と胸椎(12個)と腰椎(5個)と仙骨・尾骨で構成されています。 頚椎と腰椎は、前方に弯曲したカーブ(前弯)となり、胸椎と仙骨・尾骨は後方に弯曲したカーブ(後弯)となることでS字に弯曲しています。 この脊柱のS字のカーブは、重力をうまく分散させる働きがあります。 しかし、良い姿勢をしようとして胸を張り、背筋を伸ばすことで、胸椎の後弯のカーブがなくなり、頚椎や腰椎の前弯のカーブも減少してしまうのです。 その結果、背骨のS字カーブがなくなり、重力による負担を分散させることができなくなってしまいます。 また、頚椎の前弯のカーブがなくなると、頭が正しい位置よりも前方に位置してしまうため、首や肩の付け根に負担がかかり、首こりや肩こりを悪化させてしまうのです。 首こりや肩こりが悪化すると「椎間板」が薄くなる 負担のかかる姿勢のままでいると、首こりや肩こりが悪化して、更にひどい症状が出る場合があります。 あなたは、常に首こり、肩こりを感じている状態になっていませんか? この状態を続けると、頚椎に変形やトゲができたり、背骨の骨と骨の間にある「椎間板」というクッションが薄くなってしまうのです。 「椎間板」が薄くなると、急に首が痛くなったり、動かせなくなるようなことが起こりやすくなります。 また、首、肩だけに症状を感じていたものが、次第に背中まで重さや痛みを感じたり、頭痛や吐き気が出たり、腕や指先に痛みやしびれを感じるような症状も出てきます。 ここまで症状が進行してしまうと自力での改善は難しく、治療も長引いてしまいます。慢性的に首こりや肩こりを感じている方は、悪化する前に早めに対策をしていきましょう。 首こり、肩こりを解消する姿勢を作る方法 最後に、脊柱のS字のカーブを作り、肩こり・首こりを解消させる方法を2つ紹介していきます。 背骨のS字カーブを作ることで重力を分散させ、体にかかる負担が減り、肩こり・首こりが解消していきます。できるだけ無理をせず、心地よいと感じる程度に行ってください。 首こり・肩こり解消法 その1 まず1つ目の方法をご紹介します。 床に四つんばいになり、両手と両足に均等に体重をかけるようにして、背中を丸めていきましょう。 この時、首と腰はできるだけ下げるようにして、背中は天井のほうに押し上げるように丸めます。 次に頭を持ち上げ、丸めていた背中を伸ばしていき、おへそを床のほうに押し下げるようにします。 この動きをゆっくり10回繰り返してみてください。 首こり・肩こり解消法 その2 2つ目の方法は、両手を組んで肘を伸ばし、手のひらを正面に向けて前方に突き出します。 同時に背中を丸めていきますが、この時に顎を引いて、顔は前に出ないように、首から顔全体を後ろに引きます。 ゆっくりと呼吸しながらこの姿勢を30秒続けましょう。 まとめ さて、いかがでしたでしょうか?良い姿勢をしているつもりで、胸を張り、背筋を伸ばしていると、脊柱のS字のカーブがなくなってしまい、首こりや肩こりが治らないばかりか、かえって症状がひどくなってしまう場合があります。 頚椎と腰椎の前弯、胸椎、仙骨、尾骨の後弯のカーブは、体にかかる重力を分散させ、負担を減らすために必要です。 本当の意味での「良い姿勢」を身につけ、首こり・肩こりを解消していきましょう! 筆者プロフィール 浅見 仁 「はり・きゅう・マッサージJIN治療院」院長 鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師 頚椎症、頚椎ヘルニア、ムチウチなど首の症状でお悩みの方が数多く来院し、痛みやしびれ、頭痛などの改善を得意としている。 腰や膝の痛みなどの一般的な症状はもちろんのこと、内臓の不調や婦人科系のトラブルなども幅広く対応している。 施術だけでなく、日常の姿勢や動作、食事や運動など、健康に近づくためのトータル的な視点からとらえたアドバイスを心がけている。
筆者プロフィール
浅見 仁
「はり・きゅう・マッサージJIN治療院」院長
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします