「ココロとカラダ再生研究所」蒼穹堂治療室(そうきゅうどう)の高澤昌宏です。
あなたの書かれた相談内容の
>生理中や生理後はさほど痛くは無いのですが、生理前はガンガンと脈を打つような頭痛がして、吐きそうになるほど辛いです。
>光や音にも敏感になり、めまいがすることもあります。
という下りから、その頭痛は月経関連偏頭痛(片頭痛)ではないか、と思われます。
頭痛にはいくつかの種類がありますが、偏頭痛はズキンズキンと脈打つような痛みが特徴で、人によっては目がチカチカする症状(閃輝暗点)や、吐き気、嘔吐などを伴うこともあります。発症の契機は人それぞれで、有名なものでは強い光を浴びたりチョコレートやワインなどを食することで起こる、などというのもありますが、女性の場合はエストロゲンとプロゲステロンというホルモンの影響で起こることもあり、その場合、生理の2、3日前に発症することが多いようです。
月経関連偏頭痛の他には、ストレスや疲労が誘因となる筋肉の緊張によって引き起こされる緊張型頭痛というのもあります。こちらは頭が締めつけられる感じや鈍痛が特徴で、首肩のこりを伴うこともありますが、生理に関連して起こる場合は生理中に発症することが多いようです。なので、少なくとも相談内容の文面からは月経関連偏頭痛の方がより強く疑われます(とはいえ、中には月経関連偏頭痛と緊張型頭痛の両方を持っている人もいるので、これだけで緊張型頭痛ではないと決めつけてしまうことはできません)。
ちなみに、ザックリ言うと(月経関連)偏頭痛は血管の拡張によって、緊張型頭痛は血流の滞りによって起こる頭痛です。
>自分で出来るセルフケア方法があれば知りたいです。
月経関連に限らず偏頭痛では、特に光によって発症したり症状が悪化する人や、頭部を冷やすことで症状が軽減する人もいるので、自分のパターンを知っておくことが重要です(ちなみに私も子供の頃からひどい偏頭痛持ちで、私の場合、例えば映画館などの閉鎖空間に長時間いると発症することが多いです)。あなたの場合、もし生理以外でそうした頭痛になることがないなら、純粋にホルモンの影響であると考えていいでしょうが、
>4年ほど前から、生理前の頭痛が酷くて悩んでいます。
という点が気になります。その頃に何か病気をするとか、引越し、就職、誰かとの別離など心身に関わるどんな変化があったかを思い出してみることは、この頭痛に対処する上でヒントを与えてくれるかもしれません。
他に、偏頭痛と直接関係あるかどうかは別として冷えがあるようなので、足三里、三陰交、関元(また心配事やストレスがあれば陽白)といったツボにお灸してみるのもいいでしょう(ツボの位置はネットなどで調べられます)。
偏頭痛は症状が死ぬかと思うほど激烈な代わりに、終わってしまうと嘘のように元気になってしまうものですが、どうしても耐えられない場合は(裏に何か重篤な疾患がある可能性も皆無ではないため)病院の頭痛外来などを受診することも考えるべきでしょう。
また仮に私が診るとしたら、上記のようにホルモンの影響が大きいのでエストロゲン、プロゲステロンの影響が体のどこにどういうふうに現れているかを探るところから始めると思います。