ひとりもいさん、こんにちは。
馬込沢うえだ鍼灸の上田です。
ご投稿された症状についてですが、老眼以外の可能性を除外するためには医療機関での検査が必要です。
今回のひとりもいさんの症状が加齢によるものだったと仮定して。
水晶体の厚さを調節する筋肉の機能低下などによって、ピントを合わせづらくなります。症状緩和のために一般的にいわれている対処法は、スマホやパソコンの使いすぎや長時間の車の運転など、目を酷使することをなるべく避け、網様体筋などの筋肉が固まってしまわないよう、一定の時間近くを見たら遠くを見るようにする、こまめに目を休める、目薬の使用などです。
表面化している症状ばかりに注目するのではなく、体全部を一つの生命体として捉えることを重視する東洋医学(中医学)において、目の働きは肝との関りが深いとしています(東洋医学の肝や後述する腎は、西洋医学の肝臓や腎臓と同一のものではありません)。
目を滋養する栄養物質が「血(けつ・近代西洋医学でいうところのおおよそ血液に相当)」であり、体内の必要なところへ血の配分を行うのが肝の働きです。血の前駆物質である「精」をとの関りが深いのが腎で、目のことを考えるときにとくに重要となるのがこの二つ、肝と腎です。
肝腎の養生のために不可欠なのが質量ともに充分な睡眠、必要とされる栄養(栄養不足にならないこと)、およびストレスを溜めないこと。何らかの治療を受けるときも、患者さん自身のこれらの実践によって治療の効果が高まります。ここでいうストレスは目にかかる肉体的なものだけはなく、精神的ストレスによって肝や腎は疲弊します。
当然、肝腎の機能低下は老化によっても生じますが、症状が単なる老化ではなく病的な要素を含むものであれば、そこへの働きかけによって進行を緩やかにすることは可能です。
以上、参考までです。