「ココロとカラダ再生研究所」蒼穹堂治療室(そうきゅうどう)の高澤昌宏です。
>5ヶ月前辺りから左太ももの裏からふくらはぎの裏までの外側の筋(?)辺りが痛みます。
とのこと。ただ
>4ヶ月程前からスポーツジム通いを数年ぶりに再開しましたがそれ以前からの症状で…
>仕事は主に座り仕事です。
とあるのと、ケガや事故などのことは書かれていないので、外傷性のものは除外できるでしょう(ただ年齢が書かれていないのでわかりませんが、気づかない骨折などの可能性はないとは言えません)。また5ヵ月と期間も長いので、筋肉痛など軟部組織の一過性の炎症によるものも除外してよさそうです。
さて、そこで考えなければならないのは、痛みが出ているのは筋肉(の辺り)だとしても、それが筋肉自体の問題から来ているのか、あるいは何か別の問題によって2次性に左下肢の後面や外側に痛みがあるのか?ということです(物理的に圧迫されたり伸張されたりすると痛みが出るようですが、それだけをもって筋肉自体に問題がある、ということは言えません)。
>トレーニングの最後に念入りに揉んでおくとその時はそれなりに改善しますが痛みが無くなる程では有りません。
と書かれていることから、ここでは筋肉以外の問題で2次性に痛みが出ている場合のことを考えると
1.神経的
2.内臓筋肉反射的
3.経絡的
などの可能性が挙げられます。
1は神経の圧迫や伸張によって痛みが出るもので、例えば坐骨神経痛や脊柱管狭窄症などがあります。
>寝ている時に体の左を下にしてお尻辺りが押されると連動して痛みます。
という下りからも神経的な要因が考えられます。書かれた内容を見る限り坐骨神経痛や脊柱管狭窄症の典型的なパターンからは外れていますが、詳しく調べてみないとわかりません。
2の内臓筋肉反射とはキネシオロジーの考え方で、それぞれの臓器にはそれに対応する筋肉があって、その臓器の異常は対応する筋肉の異常として外に現れる、というものです。後大腿筋(ハムストリング)や大腿筋膜張筋は大腸、下腿三頭筋(腓腹筋、ヒラメ筋)や腓骨筋は泌尿生殖器の関連筋なので、そうした内臓器の弱さが下肢の後面や外側の痛みとして現れてくることはあり得ます。
3は経絡上の気の流れが滞ることによって生じる痛みで、中国の古典にある「不通即痛(通じざれば即ち痛む)」に基づくものです。下肢では後面を膀胱経、外側を胆経が流注(るちゅう)しています。膀胱経=膀胱、胆経=胆嚢といった単純な関係ではありませんが、腎・膀胱といった泌尿生殖器、肝・胆を中心とした消化器に問題がないかどうか考えてみてください。
なお、痛いところが悪いところだとも限りません。私が過去に診た興味深い膝痛のケースがあり、HPにそのコラムを書いています。ご参考までに。
http://sokyudo.sakura.ne.jp/z-0013.html