【頭痛】
頭痛は、頸椎(首)の神経の圧迫がもとで症状が出ています。めまい、吐き気、力が入らない、天気がわかるなどの症状も同じ原因です。
肩凝りから頭痛が起きることもありますが、頭痛は通常の場合は、事故、転落、衝突などで強い衝撃を受けて首にしこりができていたり、首の骨が変形していたり、軟骨が出ていたり(ヘルニア)、首に異常があります。
首は多くの神経が通っている部位です。酔っぱらってトイレで転んで様式便器で顎を強打し頸椎を傷めて全身まひで寝ている方がいて首を治せば全身まひは治ると思われますが、本人が「私はこのままでいい、今の状態で満足している」と言って治す気がないという方もいます。
治すには首のしこり、骨の変形、ヘルニアをなくせばいいわけですが、具体的に書くと誤解を生じて逆に傷めてしまっても困りますから敢えて具体的な方法は書かず、原理だけを解説しています。
首に限らず、体の骨の治し方に共通していることは、「弱い力で時間をかけて治す」ということです。世間一般の療法ではカンカン・ポキポキと鳴らして瞬時に治す方法がありますが、それは一面ではリスクも伴います。弱い力でも時間をかければ硬い骨も動くのです。歯並びの矯正ではワイヤーをかけて一定方向に力を加えて歯が動くのを待ちます。一週間で少し動きますから、また絞めて力を加えます。これを一年間続けるときれいな歯並びになります。強く締めすぎると歯が壊れたり抜けますから、適度の力を加えることで時間が経てば動くのです。
骨の治し方も考え方は同じです。
首を治すには指先だけでしこりや変形を柔らかくほぐして神経を圧迫しない状態にするのです。力を入れすぎないで時間をかけて治すことを心がけ、自己責任でやってください。無理な力を使わず弱い力でやれば悪くすることはありません。しこりや変形による神経の圧迫がなくなり痛みがなくなれば症状はでなくなります。
ヘルニアの場合も同様な考え方で、時間をかけてさすっていたら飛び出た軟骨が元に戻っていきます。神経を圧迫しなくなったら痛みがなくなりますから、これでヘルニアは治っています。無理はしないで弱い力で時間をかけて治すことを心がけてください。
【肩こり】
肩凝りは骨格の歪み、ずれ、変形などで筋肉が異常な方向に力を受けて緊張して固まっているのです。肩こりも交通事故、転落、衝突などで強い衝撃を受けているのが原因です。
多くの場合、肩こりは肩甲骨をよく動かすことで治ります。また鎖骨がずれている場合もあります。
椅子に座った状態で、腕を後ろに回します。誰かに回してもらう方が効果的です。初めは小さく回し、次第に可動域を広げていきます。鎖骨のずれはこれで治ることがあります。肩が上がらない、うまく回らないという場合は肩の周囲の筋肉を揉み解してやわらかくします。
次に下向きに寝て、誰かに肩甲骨を上下方向に動かしてもらいます。肩甲骨と背骨の間の筋肉も上下方向に動かして弛めます。
そのあと背筋、背骨を掌(てのひら)で押してもらってください。押されて痛みのあるところは悪いところですから念入りに押してもらいます。下に押す際に、前後(背骨に直角方向)に揺らせながら歪んだ骨を下に押し込んで延ばすイメージで治していきます。
ネットで見かける記事で『是骨を5分間揺らせるだけですべての病気が治る』というのがありますが、これは誇大表現です。ごく軽度の症状なら揺らせることで治ることもあるかも知れませんが、ほとんどの場合、揺らせるだけでは治りません。揺らせながら下方向に押し込んで歪みを延ばすことで骨の変形がなくなり神経を圧迫しなくなって、脳からの指令が通じるようになり自然治癒力で体調が整ってくるのです。
本格的な全身施術では、もっと手の込んだことをしますが、家庭でやる場合は、この程度で十分だと思います。
また、400年前の戦国時代に実際に使われていた療法で、五十肩やぎっくり腰、寝違えで固まった首を数秒で治す方法もありますが、こんな特殊な方法は知らなくても、基本的には固まった筋肉を揉んでほぐして、その後で骨の歪みを正しくすれば何度も再発することがなくなります。
多くの慢性病、原因不明の難病も実は治せます。正しい療法なら、器具も道具も薬も電気も使わないで手だけで治せるのです。
特殊能力や才能で治すのでなく、人体に備わっている自然治癒力で治す療法ですから誰にでもできます。上手、下手の差はありますが、良い方向に向かえば必ず結果はでます。車の運転と同じで誰でも目的地に到達できます。要は慣れることが大事なのです。