【猫背について】
文面から判断すると全身の骨格の歪みを根本から治す必要があります。
骨の歪みを掌を使って物理的に真直ぐに延ばすわけですが、いきなり強い力で延ばそうとしたら傷めてしまいます。
時々「某療法でカンカン・ポキポキ鳴らされて傷めてしまった。こちらで安全に治してください。」と言って来る患者さんがいますが、カンカン・ポキポキと鳴らすのは危険です。
強い力ではなく弱い力で時間をかけて延ばしてやれば歪んだ骨も真直ぐに延びるのです。
『最小の力で最大の時間をかければ硬い骨でも動く』。これが極意です。
硬い骨が弱い力で延びるわけがないと思いがちですが、400年以上も前の戦国時代にはこの方法で安全に治していたのです。
弱い力で硬い骨の変形が治るのはアスファルトの舗装の下からタンポポが生えてくるのと同じ現象です。
アスファルトの舗装の下からタンポポが思い切りぶつかってもアスファルトは割れませんが、タンポポが下から弱い力で押し続けていると硬いアスファルトでさえヒビが入り隙間ができます。少しでも隙間ができたら、そこからタンポポが伸びて隙間を押し広げると硬いアスファルトでさえも割れるのです。
あるいは『点滴岩をも穿つ(うがつ)』という諺があるように、一滴一滴は小さな雨垂れでも長い年月をかけてポタポタと落ちていたら下の硬い岩に穴があきます。硬い骨が動くのはこの現象と同じことなのです。
もう一つの例では「歯並びの矯正」を考えたらよくわかります。ワイヤーを掛けて強く縛っておくと次第に歯が動き弛んできます。そこで一週間後にまたきつく縛ると歯が少し動きます。これを1年繰り返すとガタガタの歯並びでもきれいな歯並びに矯正できます。一気に強く縛ってしまったら歯が壊れたり抜けたりしますが、壊れない程度の限界まで力をかけて時間が経つと歯が動くのです。
【実例】
重度の猫背の場合、施術回数はかなりかかりそうですが、治った事例はたくさんあります。
へルモアの当院のサイトのトップページに出している写真の中に曲がった背骨が真直ぐに延びた写真がありますが、この方は80歳の女性で、2回目の施術後の写真です。重度の猫背の場合一旦治ってもまた曲がってくることがありますが、以前よりは容易に延びるようになり、次第に再発しなくなります。
【実際に治すには】
近県の方なら当院に通っていただけますが、遠方なのでそれも叶いません。
近くで骨からきちんと治してくれる施術院があれば、そこで治してもらえばいいと思います。
近所にいい施術院がない場合は家族や友人に治してもらう方法もあります。これが一番確実でしょう。
なお、いきなり硬い骨を動かすのは困難なので、プロが治す場合は背骨の周辺の筋肉をほぐしておいてから骨の歪みを治します。骨格がきちんと整ったら正しい状態で筋肉を締めて固める。これで再発しにくくなる・・・というやり方で治します。
具体的なやり方は過去のQ&Aで解説していますから参考にしてください。