【インシュリンについて】
「Ⅱ型糖尿病はインシュリン投与を始める前なら治せるがインシュリン投与を始めると治せない」というのは非常に大まかな言い方です。インシュリン投与を始めると人体は自分でインシュリンを生成する必要がなくなり、必要のない機能は次第に衰えます。3年も5年もインシュリンを投与しているとだんだんインシュリンを作らなくなってしまうということですが、インシュリンを投与したらすぐにインシュリン生成機能がゼロになるわけではありません。
そもそも糖尿病になる原因は何なのかを正しく解明してその原因に対して正しく対処すれば糖尿病は治ります。
結論からいうといわゆるⅡ型糖尿病は背骨の歪みなどで神経が圧迫され自律神経の指令を脳から膵臓に伝達することができなくなっているため膵臓がインシュリンを出さないのです。膵臓のインシュリン生成機能は衰えてはいません。脳からの指令が来ないからインシュリンを出さないだけなのです。この点が医学の見解とは全く異なる点です。
インシュリン投与を始めると次第にインシュリンを作らなくなりますから、できるだけ早い時期に、骨の歪みを治して自律神経の伝達を回復させていわゆる自然治癒力が働くようにしてやれば、インシュリン生成能力の残っている範囲内でならⅡ型糖尿病は治せます。インシュリン投与で血糖値を下げるのは糖尿病が治るわけではなく血糖値の上昇を抑えているだけですから間違いです。ただし間違いではありますが、何もしないで放置しておくと合併症が出るなどの問題があるため正しい療法を知らない場合はインシュリン投与で応急で血糖値を下げるのも已むを得ないでしよう。
具体的に治す部位は背骨の11番です。他の療法では12番といっているところもありますが、数え方の違いであって同じことを言っているのだろうと思います。骨法の場合は全身施術ですから、何番なのか細かくこだわる必要はなく歪んでいる骨は全部治します。
インシュリン投与を始めると次第にインシュリン生成機能がなくなるのですが、何年でゼロになるかは個人差があり一概には言えませんが、参考になる事例がありますので紹介しておきます。
Aさんは10年間糖尿病を患っていて、7年間はインシュリン投与をしましたが、ある時本を読んであとの3年間は「糖質制限食」という食事療法で血糖値を抑えていました。「糖質制限」は血糖値が上がる原因である「炭水化物」を摂らなければ血糖値は上がらないという考えです。その点は正しいのですが、血糖値が上がらなければ糖尿病が治ったのかといえば、それは違います。一生、死ぬまで「炭水化物」を摂らないのは栄養バランスの観点からも好ましくありませんし、世の中の美味しいものはほとんどが「炭水化物」ですから、それらを我慢することは大きなストレスになります。正しい糖尿病の治し方は「炭水化物」を摂って血糖値が上がった時に脳からの指令によってインシュリンが正常に分泌されて血糖値を下げるという本来の機能が回復して初めて糖尿病が治ったと言えるのです。
この点は多くの方が誤解していて血糖値が上がらなければ糖尿病が治ったと勘違いしています。
さて、そのAさんは6回施術を行いました。5回目までは背骨の11番を押すと痛がっていましたが、6回目になると『痛くない。気持ちがいい。』と言いました。さらに『今日は手抜きやな!』とまで言いました。骨の歪みがなくなって神経を圧迫しなくなり押されても痛みが出なくなったのです。神経の圧迫がなくなったということは自律神経によるインシュリン分泌指令が脳から膵臓に届きインシュリンが分泌されるようになったということです。
このため今までであれば小さいサイズのうどんを食べても血糖値が基準値を超えていたものが、6回の施術後は小さいサイズ程度のうどんを食べた時に必要なインシュリンが分泌されるようになって血糖値が正常値内に収まったのです。
しかし大きいサイズのうどんを食べると血糖値は基準値を超えてしまうという状況でした。
このことから類推すると、その人は7年間、インシュリンを投与した後でも正常な人の2割程度のインシュリン生成能力は残っていたのではないかと考えられます。(残っていたインシュリン生成能力はあるいは1割程度かも知れません。)
【質問に対する回答】
最初の質問について、民間療法では糖尿病の根本原因に対して正しい対象法で治しますから医学では治らないといわれる糖尿病が治るのです。これは糖尿病に限ったことではありません。
一旦インシュリン投与を始めると手技療法で糖尿病は治せないのでしょうか?という質問の答えとしては、インシュリン投与を初めると直ちにインシュリン生成機能が衰えるわけではありません。ただし、インシュリン投与を初めると人体は次第にインシュリンを作る必要がなくなりインシュリン生成機能が低下していきます。できるだけ早い時期にインシュリン投与をやめてインシュリンが出なくなっている真の原因を取り除く必要があります。
つまり、背骨の11番の歪みを治して、インシュリンを分泌するための脳から膵臓への指令が伝達できるようにしてやるということです。
念のため再度書きますが、糖質制限は炭水化物を摂取しなかったら血糖値が上がらないというだけのことであって、真に糖尿病を治すものではありません。炭水化物を食べて血糖値が上がった時に必要なインシュリンが分泌されて初めて真に糖尿病が治ったといえるのです。この点、くれぐれも誤解のないようにしてください。
またインシュリン投与は応急的な対応なら已むを得ませんが、ずっと継続するとインシュリン生成能力が落ちてしまいます。
【補足】
医学的にはインシュリン抵抗性とか言われますが、脳からの指令が届かないためにインシュリンが分泌されない状態を「抵抗性」という言い方をしているのだと考えています。
またHga1cは過去2~3か月の平均値が出るとか言われますが、私はそれは間違いだと考えています。過去の平均なんか測れるわけがなく測定した時点での値でしかありません。
例えば過去3か月のHga1cの値が、3月=8,4月=7,5月=6と変化していた人が5月に測定した場合、測定値は6と出るはずです。それは測定時点での値であって過去の平均(7)なんかはわかるはずがありません。
3月=10,4月=8,5月=6と変化していた人でも測定時点では6としか出ません。平均値の8は出ないのです。
糖尿病に関しては原因から対象法まで間違いだらけの世の中です。世間のまやかしにごまかされないように真実を見極める目を養ってください。本物は単純明快、シンプルなものです。