人間の身体は立体ですので、曲がりやゆがみは前後、左右、それに前後左右が合わさったねじれがあります。
このうち見た目のいい姿勢をについては前後の曲がりを考えれば足りると思います。
見た目を意識した姿勢で典型的なのは女優さんです。
テレビのトーク番組などで見る女優さんは大抵椅子の背もたれは使っていません。
背筋を伸ばすことで見た目が良くなるからですが、その割には足を組む方も多いです。
足を組むと骨盤の高さや向きにねじれが生じてそれが全身に広がります。
女優さんでも結構顎の上下が噛みあっていない方、下顎がどちらかに寄っている方はよく見かけます。
でも、これはあまり問題ないようで、むしろこの左右の違いを利用して写真なども正面からではなく必ず左右どちらかから写真に写るようですし、この方が雰囲気も出るようです。
そういう方の場合、頬骨の左右の高さが違ってくるのですが、私のところでは肩や首など上半身の施術をすると、頬骨の高さの左右差がそろって来ます。これをもって小顔施術としてメニューにしているのですが、意外と感動してもらえないようです。
ということで、前後の曲がりですが、猫背という言葉もあったとおり背中から上が前に出ると見た目が悪くなるようです。
これを矯正するには胸を張ればいい訳ですが、胸だけ張ろうとしてもきつくてうまくいかないと思います。
身体は全身でバランスを取っているので、一か所だけ形を変えようとしてうまくいかないと思います。
まずは、骨盤を立てましょう。女優さんが背もたれを使わないのも骨盤を立てるためです。
骨盤を立てると腰椎が自然なカーブがうまく生かせます。
腰椎がきれいに前へカーブするとその上の胸椎のカーブも必要以上に曲がらずきれいになります。
これで自然に胸を張れると思います。
また、骨盤を立てるにはヒザを閉じると骨盤を立てやすくなります。
さらに、足首を返すとヒザが閉じやすくなります。
立っている場合は、足の指を返すと同様になります。
以上は、標準的な身体の連動ですが、人間の身体のつくりは人により千差万別なので、その人に合った工夫をする必要があります。足を閉じるかどうかなど、O脚とX脚では微妙に違ってきたりします。
そのためまず、現在の姿勢を正確に把握し、そのうえでどのように矯正していくかのプランを立てる必要があると思います。
このあたりは専門家を頼った方がいいと思います。
また、目指す姿勢をとりやすいように筋肉の緊張を取ってもらった方が姿勢を変えやすくなると思います。