セルフケアでの肩こり対策についてご質問ですね。
肩こりについては、ここのところ質問が重なって来ていますので、少し細かい点をお答えします。
まずセルフケアの方法ですが、いわゆるマッサージとストレッチが代表的なものです。
具体的な動きとしては、コリに対して、もむ、押す、叩く、引っ張る、伸ばす(ストレッチ)という動きが代表的なものかと思います。
これらの使い分けですが、どれを使っても構わないわけですが、対象の大きさ、広さによって使い分けてみてもいいと思います。
コリのように固まりがある場合、そこをもみほぐす感じが基本ですが、緩まない際は、真ん中付近を押す感じでしばらくキープするとだんだん緩んできます。ピンポイントで奥に圧痛点がある場合は、そこをめがけて押す方法があります。肩が板状になっているなど、コリが広い範囲に及んでいる場合は、もむ、押すのほか、叩いていいと思います。いわゆ肩叩きです。筋膜はゆっくりの力と急激な強い力にも弱いようなので、叩いてもゆるみますが、これは他の部分への衝撃も考えた強さで行いましょう。
また、コリが広い場合は、広い範囲で引っ張るというか押す感じにすると、筋膜リリースの感じになります。
コリがスジのように線上に張りがある場合、伸ばすように引っ張る方法もあります。これもストレッチのひとつです。ストレッチの場合、広い範囲をいっぺんに引っ張って緩めるのにも効果がありますが、狭い範囲で引っ張ることでピンポイントに効果を出すこともできます。
この場合は、効果を出したい筋肉の端を押さえて引っ張ると効果は大きくなります。
強さですが、これは人によって異なるのですが、自分でやる時は自分が気持ちいいと感じる程度に行えば十分です。
このうち、手軽にできるのが、広い範囲を引っ張るストレッチです。短時間で効果も大きいです。
そのストレッチを行うタイミングですが、コリをためないためと、たまったコリを排除するために行うのですから、何かを行う前と後に行う、つまり準備運動と整理運動と思って行えばいいかと思います。
まず、朝の準備運動として、動き出す前にベッドの上で猫の伸びをします。
つぎは、デスクワークを始める前の準備運動、そして終了後の整理運動です。
もちろん、デスクワーク中もことあるごとに伸ばした方がコリをためないために効果的です。
次に、なるべくコリが出来ないための姿勢です。
姿勢については、いろいろな考え方がありますが、ひとつの考え方として骨盤の状態を考えます。
骨盤は腰椎につながっていますので、腰椎の形状を考えると分かりやすいです。
腰椎は、仙骨から首の方向へ向かう際、自然な状態で前方にカーブしています。これは人間が4つ足から2足歩行に移行したためですが、このカーブがはっきり出来ている人もいますがあまりカーブが無くどちらかというと直線に近い人もいます。
このカーブがあると、背骨全体がS字状のカーブを描いてばねのような働きをするので、上からの衝撃をうまく分散し、その土台である骨盤が上半身の重さを支えるのに役立ちます。
ところが骨盤が後に倒れるとこの前方へのカーブが真っ直ぐか後向きのカーブになってしまい、背骨全体が後方向へのカーブ、分かりやすく言うと猫背のようになってしまい、バネのような動きがなくなり背骨の負担が真ん中あたりに集中して背骨への負担が大きくなり、骨盤にも負担になってしまいます。
逆に体全体が弓なりになっても骨盤が後に倒れ背骨全体が前方にカーブしてしまい負担が背骨の真ん中あたりに集中してしまいます。いわるゆるスウェイバックです。
ですので、上半身の負担をうまくコントロールするためには、骨盤を立てるというか、腰椎=腰の部分の背骨の前方向へのカーブを確保するような姿勢をとると、背骨が頭の重さをうまく分散し、肩の負担も軽くなりますので、このカーブを確保するように心がけてみてください。
今回は、今まで書いたことはなるべく重ならないようにしましたので、いままでの投稿も参考にしてみてください。