五十肩でお悩みですね。
〇主に炎症による痛み
四十肩や五十肩の痛みの正体は主に炎症です。
炎症は、身体の生体防御反応で特徴として、「赤く熱く脈打つ、腫れる、痛む」があります。
炎症ですのでいつまでも続くわけではなく通常はそのうち治まってきます。
お友達が「何も治療しなくても勝手に治る」と言われたのはこのことです。
〇治る過程
そのうち治るといってもいっぺんに痛みが取れるわけではなく、赤く熱く脈打つ、腫れる、の部分が少しづつ弱くなり最後まで痛みが残る場合が多いようです。
このあたりが治まってくると、ご自分の感覚としては、なんとなく固まってくる感じが出てくると思います。
こうなったらどんどん温めてください。
〇温めると冷やす
赤く熱く脈打ち、腫れる理由は血液の集中です。
生体防御反応としてとりあえず血液を集めて水分を集中して攻撃物をまずは薄めるという働きですので、攻撃の最初の段階です。
この場合腫れた痛みも加わりますの痛みが強く、そこをさらに温めてさらに血液を集めてしまうと痛みが増幅してしまいます。
このため、この段階ではむしろ冷やした方が痛みを感じにくくなります。
逆に攻撃活動も落ち着いてくると血液を集める活動もおさまってきます。
腫れも引いてくるので感覚的には固まってくる感じになります。
こうなったらガンガン温めても大丈夫です。
血液を集めて生体防御反応を後押しすることで痛みまで治まる段階を早めに持ってくることができます。
〇炎症が起きる原因はそのまま
ただ問題は、もともと炎症反応が起きた原因、主に肩回りの筋肉の緊張から来る肩関節の可動性の悪さは残ったままです。
可動性が悪くても若いころは回復力が良かったり関節の緩衝材である軟骨が元気が良くてどうにかうまく動いていたものが、年齢とともに回復力が落ちて行きある時点で炎症反応にスイッチが入って痛みが出てくるものと考えています。
ということは、炎症がおさまって痛みが楽になっても、可動域の不調などは残ったままになります。
逆に、炎症のあるうちでも可動域の不調となる周りの筋肉の緊張を整えていけば炎症反応も早めに治めることができるわけです。
〇可動域の確保
可動域の不調の原因は筋肉の緊張にあるわけですから、これを整えるにはストレッチが有効で、お友達が言っている「五十肩体操」などもそのひとつでしょう。
そういう意味を考えれば体操のやりがいもあるというものかと思います。
〇どちらにしろ痛みは出ます
ただ、どちらにしろ痛みが伴います。
筋肉の不調は筋膜の固まりですが、これをほぐすのに痛みがありますし、動かなくなった関節を動かす際にも炎症の程度や固まりの程度によりある程度痛みは出ると思います。
痛いのは嫌だということであれば、安静が一番ですが、炎症がおさまった後に動かす場合、可動域以上に動かそうとすれば無理が来ていますのでやはり痛みは出ます。
がんばって可動域を確保するか、安静にして可動域の狭さは我慢するかはご自分の判断ですね。