パソコン由来の肩こりにお悩みで、「何か良い方法はないもの」かというご相談ですが、あります!
「仕事を変え」る必要なんか全然ありません。
ただ、その方法は、マッサージやストレッチではないのです。
〇一番の問題点
ご質問内容で一番のポイントは「つい背中を丸めてしまう」という点です。
ご自分でもお気づきの通り、『つい』背中を丸めてしまうこと、つまり作業環境が、背中を丸めざるを得ない環境になっているところに問題の本質があります。
どんなにいい方法でコリをとっても、作業をするたびにまたコリが生じてしまっていては、いたちごっこで、楽になりようがありません。
作業をしても、コリが生じないようにすることが、お悩みの一番の近道です。
〇コリを生じさせない工夫
では、どのようにすればいいのでしょうか。
パソコン作業の環境を次のように見直してみましょう。
1、うつむかなくてもいいように、モニターは、なるべく目の高さに合わせます。
2、目のためにも、できるだけ大きなモニターを使用し、文字も大きくし、少々遠くに置くようにします。
3、モニターを目の高さに合わせるために、椅子の高さと机の高さも調整します。
4、キーボードの位置、マウスの位置もうつむかなくていい位置に調整します。
〇ノートパソコンである場合の工夫
なお、以上のことを行うためには、もしパソコンがノートパソコンである場合は、モニターやキーボード、マウスはすべて外付けにします。
これらの外付け商品は結構安く出ていますので、パソコンを買い替えるよりははるかに安く環境を整えられます。
無線やブルートゥースのものを使えば、コードが邪魔になることもありません。
ただ、これらについては、事業所の理解が欠かせませんね。
上司にあたる方に相談してみてください。
〇「コリの蓄積」に関する誤解
ところで、「ひどい凝りが蓄積しているようで」といいう点についての誤解についても触れておきます。
おそらく、コリが蓄積していることに間違いはないと思います。
しかし、問題はコリがしつこいことではありません。
実は、コリは結構取れるものです。
「でもよくならない」と思っておられると思いますが、それはコリが生じる原因が別にあって、そこが放置されているため、コリがとれないと感じられてしまうだけなのです。
〇コリが生じる原因は別の場所にあります
では、コリが生じる原因はどこにあるのでしょうか。
コリが生じるのは、実はその部分が「引っ張られて」いるため、引っ張られ過ぎないように頑張り続けることで、それが常態化し、筋肉が緊張したままになってしまったのが、いわるゆるコリなのです。
つまり、「引っ張って」いるところを取らないと、コリは、取っても、取っても、引っ張られ続けている以上また固まってしまうわけです。
ではどこが「引っ張ってい」るのでしょうか。
相談者さんは、問題は「背中を丸める」ことだと気づいておられます。
つまり、背中を丸める際に引っ張っているところである、胸やおなかが「引っ張ている」張本人なのです。
この部分が引っ張るのをやめさせない限りコリは軽くならないのです。
〇はじめは皆さん疑われます
当院では、痛いところをさわって気持ちがいいよりも、原因を特定してそれを取り払う努力をしています。
お客様も「痛いところはそこじゃないんだけど」という感じで不満げな方もいらっしゃいますが、施術が進むにつれて意外なところに次々に痛みがあることが分かっていくと、とても驚かれ、最終的に楽になっていると納得して帰って行かれます。
ですので、作業環境を整えた後は、コっている個所を緩めるだけでなく、胸やおなか、脇腹など「引っ張って」いる部分を緩めるようにすれば楽になるはずです。
ストレッチやマッサージをされる場合は、これらの部分もターゲットにしてみてください。