忍者の自然療法で一世を風靡している松縄骨法院ほねほね先生です。
<所見>
踵や膝、ふくらはぎに掛けてが痛み出すのは腰の異常が原因だと思われます。この点、意外だと思われるかも知れません。踵専門医でも治せないのは実は原因が腰であって踵は結果として症状が出ているに過ぎないというケースです。
踵専門医とは「踵の症状なら原因はすべて把握していてきちんと治します」という意味ではなく「踵だけを診ます」という意味の「踵専門医」なのです。
頭痛は首の異常(しこり、ヘルニア、骨の変形)で神経が圧迫されて起こります。
肩凝りは肩の周辺の筋肉が固まっているのですが、これは肩周辺の骨格の異常(歪み、ズレ)が原因です。
肩や首のコリを治せば頭痛は治りますが、このような症状は健康診断で引っかかるものではありません。
痛みを和らげるには骨格の異常(変形)を治して骨が神経を圧迫しない状態に戻す必要があります。
[改善方法]
首、肩、腰の異常を治せば症状は全て解消できます。
正しい治し方をマスターして経験を積んできたら首、肩、腰も自分で治せますが、アマチュアの方にとってはいきなり自分で治すには無理がありますので家族の方に治してもらってください。
<首の治し方>
患者は上向きに寝て施術者が枕元から指先で首の関節を下から押し上げるようにほぐします。これで骨の変形が治っていきます。首の関節が硬かったのが次第に柔らかくなってきます。十分弛んだら指で首を頭の方向に引っ張って伸ばします。
ヘルニアがある場合は指先でさすっていたらコブのようなものが指先に感じられます。(これは軟骨が出ているのです)。
指先でさすっていたら出た軟骨が次第に元の状態に戻っていきます。
また、しこりは同じようにコブのようなものが指先に感じられますが、これも指先で摩っていたらだんだん柔らかくなります。
どちらも似たような感触ですから見分けがつきにくいですが、治し方は同じですからコブ(しこり)を指先で摩っていたら治っていきます。
一回に数分の施術で一週間もすれば首が楽になり症状は出なくなります。
上向きに寝て治すのは通常の施術の逆向きだと思われますが、下から押し上げて治す方法は力が入りにくく、やりにくい方法ですから力を入れ過ぎてやりすぎることのない安全な方法なのです。高貴なお殿様やお姫様の首を傷めては大変ですから忍者は安全策を選んだのです。
肩こりについて
肩凝りは肩の周辺の筋肉が固まっているのです。
単に筋肉が固まっているものであれば、マッサージなどでも治せますが、何度も再発して治らないのは骨格がズレていて筋肉が引っ張っれて緊張し固まっているのです。この場合は骨の歪みから根本的に治します。
<肩こりの治し方>
①肩の後ろ回し
患者は椅子に座って施術者が斜め後ろから肘のあたりを掴んで患者の腕を後ろに回します。初めは小さく、次第に可動域を広げます。
これで肩関節のズレが治り、鎖骨のズレが治ることもあります。
②患者が下向きに寝て、施術者が患者の横から肩甲骨を上下に動かします。
③さらに背骨と背筋の間の筋肉を上下に弛めます。
④次に背骨の関節の上を掌で下向きに押します。関節の出っ張り以上の変形(違和感)があり患者が痛みを感じる場合は、そこが悪い部位です。
つまり背骨が歪んで神経を圧迫している処です。
押して痛い部位を施術者は掌で前後(背骨に直角方向)に揺らせながら下に押し込むように押して歪みを延ばして治します。長い時間押し続けていたら歪んだ骨がしだいに延びて平らになったことが掌に感じられます。
一回の施術で20分ほどで施術者が疲れますから、日を改めて同じことをします。
一週間もしていたら骨の変形が治ったことが掌でわかります。
患者は強く押されても痛みがなくなり体が軽くなったことが体感できます。
これで肩こりの症状は治ります。
<腰痛の治し方>
うつ伏せに寝た状態で、腰椎の痛みがある部位の飛び出た部分(関節部)を掌で押してもらうとさらに痛みが出ます。ここが「患部」で骨が変形しているところですから、ここの変形を治すと腰痛はなくなります。
骨の変形を治すのは掌(てのひら)を使って物理的に押すことで歪んだ骨を延ばすイメージです。
ただ単に下向きに押すだけでは硬い関節は動きにくいので、背骨に対して直角方向に揺らせながら下に押し込むイメージで骨を延ばします。揺らせることで関節が弛んで早く歪みがとれるのです。
軟骨が出て神経を圧迫しているヘルニアの場合もやり方は同じですが、強く押すと痛すぎますから最初は出物腫れ物に触るように優しくさすっていき、痛みが和らいできたら次第に力を入れていきます。
こんな原始的な方法で治るのかと不安に思われるかも知れませんが、手術なんかよりずっと安全・確実・手軽な治し方なのです。
【治る原理】
硬い骨が動く原理は「歯並びの矯正」を思い浮かべてもらうと分かり易いと思います。
ワイヤーをかけて動かしたい方向に力を加えておくと時間の経過とともに歯が少し動いてきます。ワイヤーが緩くなったらまた締める、これを1週間ごとに1年続けると、ガタガタの歯並びでもきれいな歯並びになります。
強く締めすぎると歯が抜けたり痛んだりしますが、傷めない程度で力を加えることで時間が経てば歯が動くのです。
弱い力で長い時間をかけると歯でも動くのです。
極意は<最小の力で最大の時間>
自然界ではアスファルトの舗装を壊して下から伸びているタンポポを見ることがあります。
タンポポがアスファルトに強くぶつかってもアスファルトは壊れませんが、弱い力で時間をかけて押し続けていると硬いアスファルトでさえひび割れて下からタンポポが伸びてくるのです。