「ココロとカラダ再生研究所」蒼穹堂治療室(そうきゅうどう)の高澤昌宏です。
腰痛と肋骨痛についてのご質問ですが、あなたが書かれた相談内容を見ていて気になったことを少々。
まず
>私は長年、デスクワークが多く、さらに家事仕事を加えると、前かがみになる作業がどうしても多くなってしまいます。
だから腰痛になってしまって…と直接的には書かれていませんが、あなたは多分そういうニュアンスでこの1文を入れ、実際そう思っているのでしょう。でも、前屈みの姿勢が必ず腰痛を引き起こすわけではありません。あなたは自分がずっと腰痛であるという事実に対して、それを手近にある「前かがみになる作業がどうしても多」いということと結びつけているだけです。
それから
>(肋骨痛の)原因を調べていくうちに、それは腰痛から来ていることがわかりました。
ということについても、それはどのくらい根拠のあることなのでしょう? たまたまネット調べたらある人がそんなことを書いてた、とか、自分と似たケースがあってその人はそうだった、という程度のことなら、あなたのケースが本当にそれなのかは疑わしいところです(もちろん、あなたの肋骨痛が腰痛から来ていることを否定することもできませんが)。
何か体に問題が起こった時、手っ取り早く原因を特定したいと思うのは当然ですが、そこで特定できたと思っている原因は大抵、本当の原因ではありません。なぜなら、本当の意味で原因が特定できれば、問題のかなりの部分はその時点で解決できてしまうからです。
さて、治療業界では主な仕事は相も変わらぬ揉みほぐし、という人が多いせいか全体として、腰痛というと姿勢の悪さや骨格の歪みが原因というところから抜け出せていませんが、世界の医療界では、腰痛の中でも慢性腰痛は姿勢の悪さなど力学的な要因で起こる、などという考え方は消えつつあり、今は強いストレスなど心理的、感情的なものの反映として現れるという考え方にシフトしてきています。
>整体で痛みを取ることができるのでしょうか?
については、お金や時間の余裕があるなら、お試しで行ってみてもいいと思います。
ただ、それ以上にやってみてほしいことがあります。
あなたは(必ずしも口には出さなくとも)仕事や家事についていろいろ鬱積している思いがあるのではないでしょうか? まだ腰痛に対して一般的にあまり考慮されない点ですが、例えば、職場での業務内容や人間関係、家庭での役割分担や(互いの実家を含めた)家族同士の関係、プライベートな交友関係、近所との関係などの中で、口にできないまま自分の中に貯まってしまっている怒り、不満、イライラ、悲しみなどはないでしょうか? すぐに思いつけなくても、自分の中にある様々な感情と丁寧に向き合ってみてください。
更に私のHPにも関連するコラムを載せているので、よかったらそちらもどうぞ。
http://sokyudo.sakura.ne.jp/z-0036.html
また、肋骨の痛みは肋間神経痛、帯状疱疹、更には40代という年齢からホルモンバランスが変化することによる更年期障害の可能性も考えられます。痛みの程度や範囲、時間経過とともにどう変化しているかにもよりますが、状態によっては医療機関を受診することを考えてもいいでしょう。