ツラい寝違えの原因と対処法!首を揉むことは大きな間違い!?
こんにちは。 皆さんは、首を寝違えたらどのように対処していますか? 朝起きたら 「首が痛い!」 「横を見るのがつらい!」 「運転ができない!」 そんな首の痛みを抱えたことが、多くの方々にあるかと思います。 そこで今回は、首の痛みの大御所である「ねちがえ(寝違え)」についてお話しします。 とりあえず、テーマに対する答えだけ書いておきますね。 それは、「寝違えた時は、決して首を揉まないこと」 では、なぜ寝違えたら揉んではいけないのでしょう。 その理由については、首の構造や寝違えに至るまでの経緯を踏まえつつ、詳しくご紹介します。 ねちがえ(寝違え)とは ねちがえとは「寝違え」とも書きます。 読んで字のごとく「寝ている間」に「何かが違ってしまった」の状態を指します。 では、寝ている間に何が起きたのでしょうか? まるで推理小説のようですが、どうもこの実行犯は、頚椎(首にある7つの骨)を固定するじん帯という「スジ」にあるようです。 寝ている間にじん帯がキズを受けて、腫れてしまっているのが痛みの原因と見なされています。 ちなみに、足首などの捻挫も「じん帯のキズ」からなる症状です。 そのことから、寝違えとは首のねんざのようなもの、という見方もできるわけです。 このじん帯のキズと関節が何の関係があるのかとお思いでしょうが、実はそこにはカラクリがあるのです。 もう少しお付き合いください。 じん帯がキズを受ける原因は? 「じん帯」というスジは、骨と骨の間にくっついて関節が動きすぎないようにサポートする役目を持っています。 ということは、関節に強い力が加わると、じん帯に大きな負担がかかってくるのは目に見えていますよね。 これが首の関節に起こると、その周りのじん帯に影響が出てくるのです。 ではなぜ、首の関節に負担がかかるのでしょうか? ちょっと話を変えて、みなさん、レスリングや柔道などでたびたびみる「ブリッジ」はご存知でしょうか? 仰向けの状態で背中をそらせて、頭と足だけを床にくっつけているあれです。 とても首に負担がかかりそうですよね。 皆さんは、「ブリッジ」できますか? 「できません」と言われる方がほとんどでしょう。 素人がやったら首の骨が折れるかもしれません。 でも実は、夜中寝ている間に、寝返りをする時に「ブリッジ」もどきをしている可能性が大いにあるのです。 寝違えの原因は、寝ている間のブリッジ!? さて、どういうことか順を追って説明します。 1 肩こりが長引く 2 肋骨や背骨の関節が固まる 3 寝返りをする時に体をヒネることができない 4 頭と足を突っ張らせて向きを変える 以上が、「ブリッジもどき」となるわけです。 夜中寝ている間、私たちは圧力を分散させるために、知らないうちに寝返りをうっています。 (まったく寝返りをしない場合、朝起きた時は体のあちこちが痛いはずです) でも、寝返る時には背骨の柔軟性が必要です。 柔軟性なしに向きを変えるには、頭を支点にするのが手っ取り早いんです。 上記で、寝違えを起こすのは、「頚椎にあるじん帯のキズ」とお伝えしました。 頭を支える役目を担っているのが、首なのです。 ということは、必然的に首への負担が大きくなる=「寝違え」てしまうことが分かりますね。 寝違えた時は、揉まない・温めない! では、寝違えてしまった時はどのように対処すればいいでしょうか。 ここで、一番初めにお話ししたことに繋がります。 寝違えがスジのキズだとしたら、まず、温めたり揉みほぐすことはしてはいけません。 「キズ」は、むやみに触ったり、手を加えると悪化してしまうこともありますよね。 それは、首にある「じん帯のキズ」でも同じです。 寝違えを改善するには、安静にしてキズが自然に軽減されていくのを待つのが一番。 その上で、原因となっている肩こりを改善する方法を考えましょう。 首の土台となっている肩の柔軟性を確保すれば、首への負担は軽くなるからです。 まとめ さて、いかがでしたでしょうか。 今回は、寝違えの原因と、その対処法についてご紹介しました。 寝違えには、背骨や肩回りの柔軟性が重要なことが分かりましたね。 そして、どうにかしたいからと言って、むやみに触ることも禁物です。 それでは次回は、肩こりに関しての情報をお届けします。 筆者プロフィール 川村 浩 かわむら整体院院長理学療法士(国家資格)/3学会合同呼吸療法認定士イネイトホルダー 総合病院で脳血管疾患や整形外科疾患をはじめ、多岐にわたる疾患のリハビリテーションで16年の臨床経験を通して延べ5万人以上の患者に効果を上げる。 またその実績を評価され南米で現地の理学療法士や学生50人に関節機能障害の改善方法を指導する。関節疾患のスペシャリストとして延べ3万人の関節機能改善の治療実績を持つ。海外での治療実績も豊富で800症例以上の疾患を改善させてきた。 趣味は40代から始めたマラソンで、五島の海を眺めながら走るのを楽しんでいる。
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