「麻痺」と「しびれ」は違うもの。特徴と原因
全国的に寒くなり、私の住む名古屋でも珍しく雪が積もりました! 寒波襲来の中、みなさま、いかがお過ごしでしょうか? 私は子供たちと雪合戦をして、軽い筋肉痛になりました(笑) さて、前回は冷え性についてお話ししましたが、寒くなってくると「手や足のしびれ」についても、よく相談を受けるようになります。 そこで、今回は手や足のしびれについてお話をしましょう。 「麻痺」と「しびれ」は全く違う! まず、しびれと聞くと皆さんは何をイメージされますか? 「しびれ=痺れ=麻痺(マヒ)=神経圧迫」と、思っていませんか? 『麻痺』と『しびれ』は全く違うものです。 一般に麻痺に使われている『痺』の字が「しびれ」と読む関係上、勘違いされている方が多いようです。 麻痺 感覚はなくなり、動かそうと思っても動かない状態のこと。神経の停止。 しびれ 知覚異常によって感じる感覚のこと。神経の異常。 お分かりいただけたでしょうか? 麻痺とは神経の損傷などによって、神経の機能が停止してしまうことです。 ですから、痛みもしびれも何も感じません。 さらに、動くこともできません。 一方、しびれは『ビリビリ』とか『ジンジン』など、何らかの感覚があります。 また、異常を感じつつも自力で動くことができます。 麻痺の原因は神経の損傷などがあります。 損傷した場合は、そのまま麻痺が続きます。 では、しびれの原因は何でしょう? 「しびれ」の原因は血液の悪循環 それは虚血(循環不全)です。 例えば、正座を続けると、膝から下がだんだんとしびれてきますよね。 この現象は、自分の重みで血管を圧迫してしまい、血液の循環が悪くなったことで感じています。 血管を圧迫から解放すれば、血流は元に戻り、やがて足のしびれや痛みもおさまります。 多くのしびれは「温めると楽」とか「動いていると楽」といったように、循環が良い場合、症状が軽くなる特徴があります。 また、マッサージや指圧も血流を良くします。 ですから、無意識のうちに『トントン』と叩いたり、『モミモミ』ともみほぐしたり、さすったりして、循環を改善しようとしているのです。 脳や神経を疑う前に、血液循環を見直そう 現在では検査機器の発展により、体の内部が診られるようになりました。 そのため、病院では骨、関節、神経がしびれの原因と説明されていますが、そのまえに循環不全を疑った方がよい、と言えます。 実際、すぐ手術をせずに、リハビリやマッサージを指示するお医者さんもたくさんいます。 これは、循環が悪いからと考えてのことでしょう。 手や足のしびれで、真っ先に脳や神経を疑う気持ちは分かります。 しかし、体のどこかで起こっている循環不全の可能性についても、お考えくださいね。 筆者プロフィール 中村金雄 TMBCマッサージ院院長 名古屋市・金山にて筋肉専門の治療院「TMBCマッサージ院(筋肉内の血液循環をあなたに合わせて整える療法)を拠点に活動中。 全身の筋肉から悪いところを探り当てる筋肉専門の治療が「魔法の指」と呼ばれ口コミで評判になる。今でも東京、神戸、高山、和歌山より月に一回、新幹線で名古屋まで通われるファンがいるほど。 現在、筋治療を行うと同時に、徒手療法研究会で筋触擦講師、筋治療セミナーの開催など、筋治療の普及にも努めている。 本サービスの情報や利用に際して発生した損害について、当社は一切の責任を負いかねますので、予めご了承いただきますようお願いいたします。
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