足を振るだけで腰痛が治る? 極論をいえば、歩き方がよくなるだけでも腰痛は治ります。 正しい歩き方によって大腰筋が正しく使われていれば、腰椎が前に反りすぎることも、後ろに後弯しすぎることもなくなるからです。 また人によっては、たくさん歩くだけで腰痛が完治することもあります。 しかし正しい歩き方を癖付けたり、毎日仕事を終え帰宅してから、わざわざ着替えてウォーキングをするのは、予想以上に大変ですよね? そんな忙しい方々のために開発されたのが、1日たったの30秒、しかも足を前に振るだけで、あらゆるタイプの腰痛が解消されるという、おそらく現段階では世界一かんたんな腰痛改善メソッドです。 もちろん足を振るだけなので、家の中でも、会社の廊下でも、駅のホームでも、タタミ半畳ほどのスペースがあれば、いつでもどこでもすぐにでも行えます。 世界一かんたんな腰痛解消法「足振り体操」 1.姿勢を正し、顔は真っ直ぐ正面を見ます。 まずは前をまっすぐ見て立ちましょう。 前かがみの姿勢で行ってしまうと、大腰筋が正しく使われなくなります 2.太ももを上げる 太ももが45度くらいの角度になるまでゆっくりと片足を上げます。 足を上げたほうのヒザは曲げた状態でかまいません。 3.ヒザを伸ばす 足を上げた状態から、ヒザを伸ばすように足を前に振り出します。 (単純に足を伸ばすということです) ※反対側の足も同じように行います。 ※これを交互に、片側約1~2秒ほどで行います。 回数の目安 1日1回でも十分です。 片足15回、両方で計30回を行ってください。 これくらい単純でかんたんなものであれば、どんな条件の方にでも実行できますし、何よりラクなので長続きします。 いつやれば効果的というのはありませんが、レンジやお湯を沸かしているときなどの暇つぶしでやってもいいですし、他にもバスを待ってるとき、昼食前や午後の就業前、会社でトイレに行ったとき、晩ご飯の前、お風呂に入る直前など、一日のなかでいつやるのかを決めておけば、習慣として継続もしやすくなります。 なぜ足を振るだけで腰痛が消える? 足を上げる動作、つまりヒザを持ち上げるだけでも大腰筋は使われます。 「大腰筋を鍛えるには、太ももを床と平行になるまで上げないと意味がない!」という人もいますが、そんなことはありません。足をほんの少し上げるだけでも、大腰筋は十分に鍛えられます。 なぜなら、大腰筋が少しでも使われていないと、そもそも足は上がらないからです。 もちろん腰痛の解消が目的ではなく、ダイエットや肉体改造の手段として大腰筋を鍛えたい場合には、もっと他にもたくさんの優れた大腰筋メソッドはありますが、今回の目的はあくまでも腰痛を緩和させることが第一目標ですから、足の上げる角度に関しては、そこまで苦しい思いをすることはありません。 大腰筋だけで本当に腰痛は治るんですか? 実はこの「足振り体操」は、大腰筋以外にもたくさんの筋肉が鍛えられています。 1.片足立ちになることで中殿筋が鍛えられる。 中殿筋というのは、大腰筋に次いで”第2の黒幕”といってもいいほど、腰痛に関与している筋肉です。 この筋力が低下すると、骨盤が横にグラついてしまうため、腰椎にも左右の歪みが発生します。 2.足を前に振り出す動作で大腿四頭筋が鍛えられる。 前もも(大腿四頭筋)の筋力がアップすることでも骨盤は安定します。 なぜなら前ももの筋肉は、骨盤の前側とつながっているからです。 また足を伸ばす動作には、もも裏(ハムストリング筋)のストレッチ効果もありますので、間接的につながっている臀部~脊柱起立筋をゆるめることもできます。 3.腰に溜まっている負荷を分散させる。 足を振り出すことで、腰に溜まっているエネルギー(負荷)を、股関節、ひざ、足首から逃がすことができます。 まとめ 痛みの緩和でも、ダイエットでも、健康維持でも、セルフメソッドというのは、どんなに理にかなっていて素晴らしく、運動力学的に完璧なものをこさえたとしても、それを続けてもらえなければ、まったく意味がありません。 セルフメソッドを開発する目的の本質は、非の打ち所がない完璧なものを作って自己満足をすることではなく、それをじっさいに実行に移してもらい、その人に良くなってもらうことが目的なのです。 足振り体操のような、目が点になるほど簡単なメソッドでも、2週間も続けていただければ、変化の兆しが見えてきます。 このメソッドは1日1回、毎日やることが大切です。 これまでの8年間の統計では、多くの人が平均1ヶ月前後で結果が出るようです。 しかし直後に良くなる人もいれば、1週間で良くなる人もいますので、改善までの期間には個人差が生じます。 1日30秒足を振るだけでしぶとい腰痛が消える本著者:宮腰 圭出版社:サンマーク出版 筆者プロフィール 宮腰 圭(みやこし けい) 整体家。骨と筋代表。アカデミー骨と筋主宰。 1969年秋田県生まれ。50年代のアメリカに憧れ、テネシー州メンフィスでバンド活動に励んだのち、30才のときに音楽で生計を立てる道を断念。一転カイロプラクティックの道を志し、日本カイロプラクティックカレッジに入学。2001年より米国政府公認ドクター中島旻保D.Cのセンターに勤める。2006年より中目黒にて開業し、2010年にはスクールを開校、現在は神楽坂に拠点を移設し施術や整体家の育成に努める。誰もが自分で治せる療法の開発にも力を入れており、セルフメソッドの発明王!との異名をもつ。著書に「1日10分歩き方を変えるだけでしつこい肩こりが消える本」「1日30秒足を振るだけでしぶとい腰痛が消える本」などがある。
1日30秒足を振るだけでしぶとい腰痛が消える本
著者:宮腰 圭
出版社:サンマーク出版
筆者プロフィール
宮腰 圭(みやこし けい)
整体家。骨と筋代表。アカデミー骨と筋主宰。
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします