今や「国民病」と言われてもよいぐらい、日本全国、腰痛でお悩みの方が多いと思います。 腰痛で整体に何回通っても、繰り返し再発してしまうとか、自宅での腰痛ケアの方法がわからないなど、腰痛予防や再発防止をさせたいと願う方々のお悩みをよく聞きます。 腰痛予防や再発防止には、「腹筋を鍛えろ」とよく言われますが、果してそれだけで良いのでしょうか? 腹筋を鍛えるのは正しいのですが・・・ 腰の骨(腰椎)を支えている筋肉は背部側の起立筋や腰方形筋などがメインと思われますが、実は、腰椎を支えている後方の筋肉は、全般のうちの約3割程度です。 残り約7割は腰椎の前側に着く腸腰筋を含めた腹筋群となります。 そうなると、腹筋がしっかりしていないと、腰痛が起こり易くなるのがお解りいただけると思います。 腹筋はコルセットそのものです 写真の模型をご覧になるとお解りかと思いますが、腹筋の走行をテープで示しましたが、何かに似ていると思いませんか? そう、コルセットです。 これらの筋肉を鍛えれば腰痛とはお別れできると思われますが、実は鍛えるだけでは不十分です。 ただ、問題なのは筋力が衰えている高齢者や妊娠中の女性が、腹筋の筋トレをするのは難しいものです。 また、筋トレが苦手な方もいたりします。では、高齢者の方や妊娠中の女性、筋トレが苦手な方の場合はどうしたらよいのか? 普段から意識的に腹筋を使えば良いのです 腹筋の筋トレが難しい方は筋肉を鍛えなくても、普段から意識的に腹筋を使うようにすれば良いのです。 ではどうやって意識的に使用するのか? それは「腹式呼吸」を習慣化すれば良いのです。 腹式呼吸は息を吸う(吸気)時はおなかを目いっぱい膨らませ、吐く(呼気)時はお腹を目いっぱい凹ます呼吸法です。 この方法であれば、高齢者や妊娠中の女性、筋トレが苦手な方でも簡単にできます。 吹奏楽で管楽器を吹く方や、演劇の舞台で台詞を喋る方、放送局のアナウンサー、タレントなど、管楽器の音を大きく出したり、声を大きく出したりする方はこの呼吸法を用いています。 写真の模型で示している筋肉のうち、「外腹斜筋」と「腹横筋」は呼吸で呼気時(息を吐く時)に、筋肉が収縮し腰椎の安定や骨盤の前傾予防にも働き、姿勢がキレイになってきます。。 また、呼吸量が増えたりして代謝が良くなったりと、腹式呼吸にはメリットがあります。 方法としては、「3秒で息を目いっぱい吸って7秒で息を吐き切る」感じで、息を吐く際のお腹を目いっぱい凹ませる動作を特に意識すれば良いのです。 筋トレで腹筋を鍛えても・・・ つまり、筋トレで腹筋を鍛えていても、普段から意識的に腹筋を使わなければ意味がありません。 腹筋を鍛えていても腰痛を繰り返す原因は、そこにあると考えらえます。 まとめ 腰痛予防で腹筋を鍛えるのは正しいのですが、普段から意識的に腹筋を使わなければ意味をなさないものです。 腹筋が難しいとされる高齢者や妊娠中の女性、筋トレが苦手な方でも意識的に腹式呼吸を習慣化すれば、腹筋を使うようになり、腰痛予防にもなります。 また、腹式呼吸は姿勢がキレイになったり、呼吸量が増えて代謝が良くなったりするメリットもあります。 普段から腰痛に悩んでいる方は、腹式呼吸を習慣化してみてはいかがでしょうか。 筆者プロフィール 小滝 敬久 桑名ネオポリス整骨院院長米田柔整専門学校卒 柔道整復師、日本BMK美健協会認定セラピスト いなべ市、桑名市からも近い、三重県員弁郡東員町にある、桑名ネオポリス整骨院院長。 椎間板ヘルニア、手足の痺れ、頭痛、顎関節症などの治療系はもちろん、産後骨盤矯正、マタニティ整体、美脚矯正、小顔矯正など、女性のお悩みにも対応しております。 また、治療家向けにTKO整体セミナーを開くなど、治療家向けの技術指導にも貢献しております。
筆者プロフィール
小滝 敬久
桑名ネオポリス整骨院院長
米田柔整専門学校卒
柔道整復師、日本BMK美健協会認定セラピスト
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