肩甲骨がスムーズに動くようになると、背中や首のコリがほぐれてつらい痛みが消えます。 肩甲骨とは、背中上部の左右にある大きな骨のことです。この周辺の筋肉の血流が悪くなると、骨の動きが鈍くなり、肩こりや背中の痛みといった不快な症状があらわれます。改善には、姿勢を正し、ストレッチなどで肩甲骨周辺を集中的にほぐすことが効果的です。 肩甲骨を動かすことで血行と代謝がアップする 肩甲骨の周辺には、たくさんの血管とリンパ腺が走っています。血液とリンパ液を流して背中の血行をよくするには、肩甲骨を大きく動かすことが必要です。肩をほとんど動かさないデスクワークでは、肩甲骨周辺の筋肉が固まり、コリが生じるのは当然のことです。 肩甲骨の周りには褐色脂肪細胞という組織がたくさんあります。脂肪を燃焼させ体温をあげる、特殊な働きをするのがこの細胞です。肩甲骨を動かすと、褐色脂肪細胞が刺激されて体温が上昇し、背中や肩の冷えの症状も改善されます。 肩甲骨の可動域を大きくするストレッチ 肩甲骨周辺の筋肉をほぐし、可動域を広げるストレッチをご紹介します。肩甲骨は肩の動きに合わせ、背中の上を滑らかに移動する骨です。筋肉が固まっていると、この動きが小さくなります。ストレッチを続けると、左右に大きく開く肩甲骨本来の動きを取り戻すことができます。 自然に立ち、両肘を90度に曲げます。息を吸いながら後方へ両肘を引き、左右の肩甲骨をできるかぎり近づけます。次に両手を肩の高さで伸ばし、親指を下にして左右の手の甲をくっつけます。このポーズでは、左右の肩甲骨をできるだけ離します。 後方へ腕を引くときと前方へ伸ばすとき、5秒ずつ静止して、肩甲骨の閉じ具合と開き具合を意識しましょう。この動作1セットを、10セット行います。 いつまでも消えない背中の痛みは病気のサインかも 肩甲骨周辺の痛みは、深刻な病気と関連していることもよくあるので注意が必要です。変わらぬ痛みが続くようであれば、それは血行不良ではなく、深刻な病気の兆候かもしれません。病院ですぐに受診すべきでしょう。 腰椎周辺の疾患であるすべり症や、椎間板ヘルニアが悪化すると、肩甲骨や肩などに痛みとしびれの症状がでることは珍しくありません。首の骨である頚椎に疾患があるときも、肩甲骨に痛みが生じます。内臓疾患があるときも、背中上部に痛みのでる場合もあります。 まとめ 肩甲骨がよく動くようになれば、血行不良から生じる背中の痛みを解消されます。ストレッチで肩甲骨周辺の筋肉を伸ばし、正しい姿勢を保つように気をつけましょう。改善されない長引く痛みがある場合は、ほかの病気が不快症状を引き起こしている可能性があることは、頭の中に入れておくといいでしょう。
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