人のカラダの中の情報の伝達経路、それが神経です。 「あの人運動神経がいい」とか「無神経」なんて使われているのを耳にします。 人のカラダの中をコードの様に張り巡らされていて、実際に存在します。 肘の内側をぶつけるとしびれる感覚があります。これは、指先に情報を送る神経に衝撃が加わって起きています。 自立して働いている神経 神経でも、自分の意思でコントロールすることが出来ない神経があります。 肘を曲げたいと思えば、瞬時にカラダは反応して、肘を曲げる動作を行います。 しかし、体温を上げようとしても、頭で思うだけでは、体温は上がりません。 この様に、体温や発汗、内臓の活動などをコントロールしている、良く言えば独立して働いてくれている神経を自律神経と言います。 自律神経は2つの神経を使い体をコントロールする 自律神経は2つの神経を使って、カラダをコントロールしています。 心を活性させて、カラダを良くも悪くも緊張させる交感神経と、心をリラックスさせ、カラダをゆるませる副交感神経です。 例えば、何かを食べた時、胃の中では消化が行われます。 消化は、決して自分で「やるぞ!」と判断し、意識して行うのではなく、無意識に行われます。 その時に、自律神経である交感神経が優位に働いて胃の働きを活発にします。 胃の中の食べ物が消化されて無くなれば、副交感神経が優位に働いて胃の働きを抑制します。 こうして自立してカラダをコントロールしてくれています。 現代人は交感神経が優位になりがち 心をリラックスさせてカラダをゆるませることは、忙しい現代社会では難しく、われわれのカラダが今1番求めていることです。 交感神経が優位になるシーンが多く、常に心が活性していて、カラダが緊張している状態にあります。 その結果、副交感神経が上手く働くことが出来なくなってしまい、心身共にさまざまな不調が表れます。 だからと言って、自分の意思で副交感神経を優位にすることが出来ません。なぜなら、自律神経だからです。 間接的に自律神経をコントロールする方法 自分の意思で自律神経をコントロールすることはできませんが、間接的に自律神経をコントロールすることが出来ます。 それが呼吸です。 呼吸は大きく分けて、「吸う」と「吐く」の2種類。 吸う動作を意識したり、呼吸が浅くなったりすると交感神経が優位になります。 吐く動作を意識したり、時間を掛けたりして、呼吸を深くすると副交感神経が優位になります。 現代の社会ですと、どうしても呼吸が浅くなります。ゆっくりと息をつく間もないほど忙しいからです。 カラダをゆるませる呼吸の方法 最後に、心をリラックスさせて、カラダをゆるませる呼吸を紹介します。 大きく息を吸いこみ、カラダの隅々まで呼吸が届くのをイメージします。 吸い込んだ時間の倍の時間を掛けてカラダの中にある息をゆっくり吐き切ります。 つまり、吐く息に意識を置いて、深く呼吸を行うことで、副交感神経を働かせます。 いかがでしょうか?簡単で手軽に取り組むことが出来ます。 ぜひ、やってみてください。 筋膜ボディセラピー著者:大久保圭祐 出版社:三栄書房 筆者プロフィール 大久保圭祐 全米ストレングス&コンディショニング協会認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト 米国Rolf InstituteR卒業し、世界三大ボディワークのロルフィングRを修得する。トレーニングやエクササイズ、ランニング等の運動処方、ストレッチングや筋膜リリース等の手技を使って、クライアントの要望に応える。各種メディアにてボディメークの監修、セミナー講師、コラムの執筆など幅広く活躍中。
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筆者プロフィール
大久保圭祐
全米ストレングス&コンディショニング協会認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト
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