なぜ健康でないといけないのか? はじめまして。 「はりねずみのハリー鍼灸院」@西宮・門戸厄神 院長の本木晋平です。 健康になるヒントになりそうな東洋思想や東洋医学の知恵をお伝えしていきます。 どうぞよろしくお願いいたします。 第1回は、ちょっと奇妙な質問から。 「わたしたちは、どうして健康にならないといけないのでしょう?」 という質問です。 その前に、健康の定義についてーー WHO(世界保健機関)の「健康」の定義を引用します。 Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity. 健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。(日本WHO協会訳)公益社団法人 日本WHO協会ホームページより引用 わたしたちは「肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態」でなければいけないのでしょう? おそらくは、生産性やQOL(生活の質)の向上が健康であるための目的でしょう。 健康でないと、仕事や勉強や家事に集中出来ない。試合や試験でいい成績を収められない、やりたいことが制限されてしまうから毎日がつまらなくなる、今までできていたことができなくなるなんて耐えられない・・・ 仲間や周囲に迷惑をかけてしまうから、というのもあるでしょう。 自分が担当しているプロジェクトを頓挫させるわけにはいかない、家族を介護しているのに自分が倒れてしまったら大変だ、自分以外に子供を守れるひとがいない以上、いつも健康でいなければ・・・ 不健康がもたらす影響は本当に大きいものです。 『易経』が教える「大地の恵み」と「健康になるための方法」 中国の古典の一つに『易経(えききょう)』という書物があります。 偶然性を利用した数占い「易占」の書であると同時に「どう生きるべきか、どう行動すべきか」という道徳を論じた書でもあります。 その『易経』に、こんな一節があります。 至哉坤元、萬物資生。 至れるかな坤元(こんげん)、萬物資(と)りて生ず。 完全なる坤(大地)の生成力。その力を受けて万物が生まれる。 『中国の思想 第7巻 易経』(丸山松幸 訳、徳間書店)より引用 わたしたち人間も、大地ーー大自然、宇宙の恵みがあってこそ生きていられる。 ところで、大自然や宇宙は、病んでいません。 「自然」ですから。 その「自然」な、病んでいないものから突然「不自然」な病んだものが生まれる ことはありません。 なぜなら、それが「道」ーーものの道理だからです。 ということで、 「なぜ健康でなければならないのか?」という問いの答えは 「健康なのが自然だから。そういうもんだから」 です。 生産性は関係ありません。 周囲に迷惑をかけるかどうかも関係ありません。 自分から話を振っておいてなんですが、 「なぜ健康でなければならないのか?」 は、 「なぜ服はきちんと着ないとならないのか? 後ろ前に着てはいけないのか?」 「なぜ水と油は混ざってはいけないのか?」 「なぜ太陽は東から昇って西に沈まなければならないのか?」 という問いに似ています。 無理をしていると不健康になる 人間は本来健康であり、健康でないのは「不」自然なことーー無理をしているから。 とはいえ、昔から無理をするひとは少なくなかったのでしょう、『易経』では 利牝馬之貞。 牝馬(ひんば)の貞に利(よ)ろし。 牝馬(めすうま)のごとく柔順にわが道を守ること。 『中国の思想 第7巻 易経』(丸山松幸 訳、徳間書店)より引用 ものの道理ーー体から発せられる「サイン」、胸の奥からわき起こる「気持ち」 に素直になりなさい、と説いています。 健康になるのは、だから、とても簡単なことなのです。 あなたは、自分自身に素直ですか? 自分に素直にしてあげられていますか? 病気の根本的な原因を、本当はもうお分かりなのではないですか? 筆者プロフィール 本木 晋平 はりねずみのハリー鍼灸院院長<資格>はり師・きゅう師AEAJ認定アロマテラピーインストラクター介護支援専門員(ケアマネジャー) 西宮市・門戸厄神で「はりねずみのハリー鍼灸院」を開院、「病気にとらわれないように健康にとらわれないこと」「バランスが大事 そのためにはバランスを知ること」「いつも明るく笑顔で前向きに」をモットーに日々施術している。 市 民のための健康講座を開講したり健康情報をブログから発信したりするなど、鍼灸院内にとどまらない活動を続けている。
Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.
健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。
(日本WHO協会訳)公益社団法人 日本WHO協会ホームページより引用
至哉坤元、萬物資生。
至れるかな坤元(こんげん)、萬物資(と)りて生ず。
完全なる坤(大地)の生成力。その力を受けて万物が生まれる。
『中国の思想 第7巻 易経』(丸山松幸 訳、徳間書店)より引用
利牝馬之貞。
牝馬(ひんば)の貞に利(よ)ろし。
牝馬(めすうま)のごとく柔順にわが道を守ること。
『中国の思想 第7巻 易経』(丸山松幸 訳、徳間書店)より引用
筆者プロフィール
本木 晋平
はりねずみのハリー鍼灸院院長
<資格>はり師・きゅう師
AEAJ認定アロマテラピーインストラクター
介護支援専門員(ケアマネジャー)
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