寒い冬の到来です。冷たい風に当たると咳き込んでしまう。また寒い外から気温の暖かい部屋に入ると咳がでる。こんな症状は喘息の兆候です。 喘息の原因 喘息は埃やタバコ、ストレスなどに反応して気道が狭くなり、アレルギーの反応により気管が炎症を起こして発症します。 現在、子供の約6%。大人の3%の方が悩む病気です。 住宅構造の変化(ハウスダストや化学物質)によるアレルゲン増加。排気ガスや大気汚染。免疫力の低下や過労、ストレスなどの負荷によっても症状は強くなります。 しかしそうした問題の他にも、喘息の症状を起こす原因があります。それが「ねこ背」です。 猫背が喘息の原因に? 「ねこ背」になると、背中が丸くなり、骨格も筋肉も歪んでしまいます。 その結果、呼吸によって動いている肋骨(あばら)にもズレが生じてしまい呼吸が浅くなり、息をするのも辛くなります。 それだけではありません。肋骨を構成する骨格は胸郭といって、内臓を保護するための枠組みを形成しています。 肋骨のゆがみに伴い、胸郭のバランスも変化するので、胸郭に保護されている横隔膜にも緊張が起こるために、咳が出たりします。 つまり病的な原因を持っていなくても、喘息と同じような症状が「ねこ背」によって起こるのです。 姿勢改善で喘息が改善することも 私のクライアントで40代男性のAさんは運送関係のエンジニアとして働いていました。今年の秋頃から急に咳が止まらなくなり、病院に行ったところ「咳喘息」と診断され、抗生剤を服用していました。 しかし薬を飲んでも症状は一向に良くならず、むしろどんどん咳の出る頻度が増えて、症状は悪化していきました。 そんな時にたまたま私の著書を読んでくれた事が縁で、オフィスまでセラピーを受けにやってきました。 最初は「咳喘息」が改善するとは思っておらず、仕事の疲労と疲れ目の不調が快方したら良いという気持ちでした。 Aさんを見て驚いたのは、左右の肩甲骨が完全に内側に入っており、首は前に突き出ている「巻き肩状態」になっていました。 Aさんのひどい「ねこ背」は仕事の姿勢と関係しています。 そんな骨格矯正と姿勢を支える筋肉をリリースして差し上げたところ、背筋が伸びて、見た目も見違えるくらい良い姿勢になりました。 セラピーを受けられて3日後 ご本人から電話があり「先生凄いです! ゆうべから咳喘息が出ません」と感激した声で報告してくれました。 Aさんのように、アレルギーや気管支炎が原因ではなく、悪い姿勢によって喘息のような症状が出る場合もあります。 骨格を整えて「ねこ背」を解消することで、肋骨が正常に動き、横隔膜の緊張も和らぎます。 ぜひ正しい姿勢を見直してみてください! たった3分で弱ったカラダが復活する 真呼吸ストレッチ 著者:清水真 出版社:神宮館 筆者プロフィール 清水真 一般社団法人姿勢道普及協会理事長 一手技塾札幌代表 日本メンターコーチング協会コーチ 日本スポーツクラブ協会マスターインストラクター 整体師として延べ13万以上を施術。プロスポーツ選手(水泳五輪選手・プロ野球・プロサッカー・スノーボード女子選手等)の指導トレーナーとしても活躍。その経験から「姿勢を良くする健康体操」をテーマに著書を出版(4冊)。現在は企業講師・行政自治体講師・学校講師など全国で開催中。その傍らで、プロの治療家向けの手技塾。ブランディング講座。コンサル。マナー教育指導。ホスピタリティーコーチングなど業界の後進育成にも力を注いでいる。
筆者プロフィール
清水真
一般社団法人姿勢道普及協会理事長
一手技塾札幌代表
日本メンターコーチング協会コーチ
日本スポーツクラブ協会マスターインストラクター
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