ある日突然病気になることはありますが、事前に病気になりますよ、という知らせはきません。 健康な状態の時からできることで、少しでも病気から遠ざかり、健康的な生活を続けたいのは誰でも思うことです。 今回は、そのヒントになる3つのことをお話したいと思います。 実践する場合は、無理のない範囲で、自分に出来る所から挑戦していきましょう。 ① 少食主義 過食(栄養過多)は病気を防げない 現代人の不健康の元は「過食」にあります。 人間はつい最近まで飢餓との戦いでした。しかし先進国では飽食の時代となりました。今では1日3食が常識となっています。 これまでの人類の歴史を見てみると、人間は飢餓に対しては強くできていることが分かります。しかし、過食に対しては対応できていないのです。 菌やウィルスなどの外界からの侵入者に対して、血液中の白血球が主に防御して戦ってくれています。 ですが栄養過多になると、たんぱく質などの過分な栄養を処理するために白血球が手一杯となり、肝心な外敵を倒す余裕がなくなってしまいます。 食事を抜いても、水分補給は忘れずに お腹が空いているほうが、身体の防御能力は上がり、病気になりづらくなります。 大人は1日3食も食べなくていいのです。 江戸時代まで、日本人は1日2食を食べることが常識でした。玄米菜食が中心でしたが、外国人が馬にも勝つ日本の飛脚に度肝を抜かれたという話があるほど、体力はすごくあったのです。 戦国時代なんて、今と比べれば大した栄養は食事から摂れていなかったはずです。しかし、とても重い鎧をつけて重たい武器を持って、何十キロも自分の脚で歩いて移動をし、戦っていたんですからね。 ですから、昔の人のは栄養が今よりも摂れていなくても体力はありましたし、健康だったのです。 運動もせず1日座ってパソコンしているのに1日3食!? やはり食べ過ぎですし、白血球も怠けてしまいます・・・。 朝食を摂ろうという話はよく聞きますが、 大人は朝食抜きでも大丈夫です! 1日2食にしてみましょう。 毎回よく噛んで食べ、 腹8分目で抑えるようにしましょう。 そして、炭水化物を必要以上に摂らないようにする。 まずはこれが病気にならないための重要ポイントです!! 【注意】 朝食は抜いても、水分はしっかり摂ることが大切です。 できれば、少し飲みづらい方もいるとは思いますが、ミネラルたっぷりの硬水がいいでしょう。 現代では糖分(ブドウ糖=炭水化物)を摂り過ぎる傾向にあります。 「朝食を摂らないと頭が働かない」という刷り込みがあるかもしれませんが、糖新生と言ってブドウ糖は体内でも作られます。 糖分の摂り過ぎには注意しましょう。 テレビでは「1日3食がいい!」という番組を見ることが多いかもしれません。その場合は、食品会社がその番組のスポンサーになっている可能性があります。1日2食が良い!とは絶対に言えないですからね・・・。 ② 免疫の宝庫 『腸』 を鍛える! 食事と一緒に考えたい「腸」のはなし 少食に加えたい健康法が最近(2015~2016年)話題の「腸」です。小腸造血説があるくらい重要な器官です。 お母さんのお腹の中では脳より先に出来ます。栄養の吸収もここで行っています。 最近のブームで乳酸菌を意識的に摂る人が増えているかと思います。 しかし、残念ながら貴方の腸の菌の割合は既に決まっているのです。 乳酸菌を摂ってもそのほとんどが胃酸で死滅します。 乳酸菌も酸性ですが、胃酸のペーハーはさらに低く強烈で、外敵を倒すようにできています。 そこをなんとか切り抜けて腸まで届いた乳酸菌は日和見菌(どっちつかずの菌)を活性化します。 大事なのは、胃腸を労わることー3つの注意点ー いわゆる善玉とか悪玉とか言いますが、菌のほとんどは日和見菌と言われています。 乳酸菌が届いて善玉が多くなると日和見菌は善玉を応援します。これがいわゆる善玉優位の良い状態です。 しかし、せっかく届いた乳酸菌も1日で役割を終えて便になり外に出てしまいます。 ですから、悪玉の代表、お肉を毎日のように食べる方は、毎日乳酸菌を入れてもおっつかないのです。 これが悪玉優位の腐敗した悪い状態。 良い状態が続いてる人は毎日硬すぎず柔らかすぎずの黄土色の便が出て、 究極は・・・匂いもしないそうです・・・! 腸の状態が良いと、栄養の吸収もスムーズになります。 まずは、最低限以下を気を付けましょう! ・極端に冷たいものを摂らない(腸を冷やさない) ・動物性の食事はほどほどに(悪い環境に置かない) ・生きた菌類を摂るよう心がける(味噌、納豆、醤油など本物を使う) とにかく、胃腸を労わりましょう! 【注意】 市販の多くの牛乳のヨーグルトは、牛乳であること、砂糖が入っていること、乳糖が環境に弱いことから、私は自分で作る「豆乳ヨーグルト」をお勧めしています。 砂糖は入れないにこしたことありませんが、入れるなら純度の高いオリゴ糖や自家製甘酒を入れると相乗効果がでます。 しかし、スーパーなどで売っている味噌や醤油などは選ぶときに注意が必要です。なぜならそれらの発酵物の菌は、実は殺菌されていているケースが多くあるからです。 ※作り方や選び方は後日記事にします ③ とにかく冷やさない! これは良く言われることですね。 でも「冷え性なんです・・・」と言って、対策を取っていない方は非常に多いんです。 何をするにも本人のやる気次第なので、どうしようもないのですが・・・。 体を温めることは、体にはいいことだらけ 癌細胞も39.6度以上で死滅すると言われます。 肺炎にかかって40度以上の熱を出したら癌が消えたという話もあるくらいなのです。 癌対策の温熱療法も存在します。 温めると「ヒートショックプロテイン」というたんぱく質がでることも分かっています。 このたんぱく質は壊れた細胞を修復する、とても有益なものです。 風邪で熱を出して薬を使わず治すと、免疫が上がります。 日本人の強靭さを研究した結果、「入浴」に秘訣があるのでは?と、占領した外国人の研究者は考えたそうです。 外国には「湯に浸かる」という風習はないですからね。 ちなみに体温が1度下がると、免疫が30%下がると言われています。 基礎代謝も10%以上下がるようです。 昔より基礎体温が低くなっている方、要注意です! まずは、身体を暖めることから始めた方が取り組みやすいと思います。 現在はウェア類も機能が非常に良くなってきているので インナーなどを上手く活用して冬を乗り切りましょう。 首、へそ周りから下腹部、足首周り・・・まずはこの辺りを防御しましょう。 東洋医学的にも冷えや風邪のツボが集まっています。女性の腹巻は必須アイテムです! 入浴も効果的な温める手段 そして、日本の伝統「入浴」です。 お風呂に浸かると「ホッ」としませんか?この効果も自律神経に良い働きをします。 入浴は体温より5度高いお湯に10分以上を推奨します。 先ほどのヒートショックプロテインが出てきます。 因みにお灸でもこれが出るんですね~、鍼灸って素晴らしい! 下半身の筋肉を温めるウォーキングやスクワット 熱を作るには「筋肉」が必要ですので、基礎代謝を上げることも大事です。 筋肉のほとんどは内臓のないお尻から下、いわゆる下半身に集中しています。 お尻、太ももを中心に鍛えるのが筋量アップの一番の近道です。 歩くことが面倒くさい方は、やはりスクワットするしかないですね。 にわかスクワットは腰を痛めることがあるので、動画などで確認しましょう。 1日20回でも、毎日続けることが大事です。2か月過ぎると効果が見えてきます。 チンする湯たんぽは費用対効果バツグンですので常備しておきましょう。 職場、家、寝る時など大活躍です。 体を冷やさない注意点 温めが習慣づいたら、次は「冷やさない!」ことです。 しかし、これが難しい・・・ 特に女性はファッション、食べ物、仕事など、体を冷やす要素がいっぱいあるからです。 飲食物で例を幾つかあげると、以下のようなものは注意です。 ・冷蔵庫で冷やしたもの ・夏野菜や南国産の野菜、果物 ※話題のスーパーフードは、南国産が多いので要注意! ・白砂糖や化学物質、適量以上のお酒の飲酒 また、ストレスや肩こりなどは、冷えの原因になります。 ストレスはホルモン的に血管を収縮させるので、身体を冷やします。 長時間の仕事や、過度な運動も同じです。 肩こりなどのコリも血管が縮こまった状態ですので、冷えを呼び込みます。 「コリは万病の元」ですので、ほっとかない様にしましょう。 「残業が続いて、ストレスが溜まり肩こりがして、甘いものを食べてお酒が旨い!」 黄色信号が灯っています、気を付けましょう! 病気はお医者様は治してくれません。自分の身体が治すのです。 そのためには治す力をつけなければいけません。 ふと考えると、日常的に治す力を落とすことばかりしている自分に気づきます。 自分なりに省みて、工夫して日常生活を送りましょう! できることから始めてみましょう いかがでしたでしょうか。 『病気になってから後悔しないために実践すべき3つのこと』をお送りしました。 対症療法ではなく、身体の根本から変えていくことが大事ですので、できることから取り組んでみてください。 筆者プロフィール 矢崎 宏典 リラクゼーションマッサージ鍼灸整体院『ビヤンネートル』オーナー院長鍼師・灸師・あん摩マッサージ指圧師(国家資格)、カイロプラクター K-cloud japan 事務局長、食養生コーディネーター 中央大学法学部卒業後、一般企業に就職し治療業界に転身。33歳まで社会人リーグでアメフトをプレイ。 治療のみならず、東洋医学の神髄でもある「養生」に着眼し、食生活を踏まえた『マスコミに騙されないホントの健康な身体作り』を指導。自らも、乳酸菌を自作し味噌や納豆作りをする発酵生活実践者。
筆者プロフィール
矢崎 宏典
リラクゼーションマッサージ鍼灸整体院『ビヤンネートル』オーナー院長
鍼師・灸師・あん摩マッサージ指圧師(国家資格)、カイロプラクター
K-cloud japan 事務局長、食養生コーディネーター
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