神奈川県藤沢市でリハビリの出来る鍼灸院を運営しております鍼灸師で理学療法士の久合田(クゴタ)と申します。 リハビリテーションと鍼灸をキーワードに知って得するお話をお伝えしていけたらと思います。 自律神経と鍼と運動 現代の人間は様々なストレスにさらされており、常に神経が緊張状態にあると考えられています。そのようなストレスフルな状況を乗り切れている秘密はある神経の働きに一因があると言われています。 「自律神経」という言葉をお聞きになったことがある方は少なくないと思います。 どのような神経かと申しますと【外界の変化に柔軟に対応するために常に体を一定の状態に保ってくれる神経】です。 具体的に言うと、体温や血圧などをコントロールする神経です。 自律神経は、交感神経と副交感神経に分けることができます。 交感神経は運動しているとき働く神経で、血圧を上げたり脈拍を早めたり、活動に必要な血液を筋肉に優先的に行き届くようにしたりします。 副交感神経はリラックスしているときに働く神経で、血圧を下げたり脈拍をゆっくりとさせたり、気持ちの良い空間にいるときや寝ているときなどにも働いています。 例えば、床に寝転がっている状態から立ち上がったとします。 頭の位置は寝ているときよりもずっと高い位置に上がりますね。血液は体の中の水の成分ですから、当然、重力の影響を受けて足の方へ下ってしまうはずですね。 しかし、大方の人間は寝ている状態から立ち上がっても何も起こりません。なぜなら、自律神経が即座に反応して血液が下へ移動しないように循環をコントロールするからです。 この様に自律神経には二つの拮抗する働きを有する神経が常にバランスを取る様に働くようにできており、外界からの刺激に即座に対応してバランスを保っています。 運動療法の効果 適度な運動をすると脳内にノルアドレナリンやドーパミンが分泌されます。その影響で気分が明るくなりストレスが発散でき不安感や疲労感が減ります。また、運動することにより自己効力感が増して意欲がでたり、自信がもてたりします。 運動を継続しハツラツと過ごすと生活が充実してきたりすることが言われています。また、リズム運動などは脳内物質のセロトニンの分泌を促すことも言われており、うつ的な症状を緩和してくれることも一因でしょう。 鍼灸治療の効果 胃や腸は手足の筋肉とは違う神経(自律神経)に支配され日々活動を行っています。体を休めているときは腸の運動が盛んになり消化を促進します。一方で活動中は腸の運動は抑制されます。 松尾芭蕉が句うたった有名な『足三里』というツボに、鍼や灸をすると腸の蠕動が増したり弱まったりすることが証明されました。これは皮膚や皮下にある固有の感覚を受け取る受容器があり、そこに刺激が入ることで脳や局所を介した自律神経反射がおこることと考えられています。 実際に過敏性大腸炎の治療の大規模な研究があり有効性が証明されています。鍼や灸の感覚刺激は感覚神経を介して脳や脊髄に作用して自律神経を調整することが分かってきています。 万の不調に 鍼灸治療と運動療法は非常に相性が良いですね。 クゴリハ鍼灸院では鍼灸治療と運動療法を提供しております。 今までの治療法で治らない症状を改善する選択肢のひとつとして、考えてみてはいかがでしょうか。 筆者プロフィール 久合田 浩幸 クゴリハ鍼灸院院長鍼灸師・理学療法士 急性期病院に勤め年間7000件を超すリハ対応を行う。医療における経験と補完代替医療の強みを活かし平成27年4月に独立し、リハビリ運動療法と鍼灸治療を柱に運営を開始。現在では鍼灸院運営と介護保険事業所のリハビリ部門コンサルも行い複数の草鞋を履き替え奔走している。
筆者プロフィール
久合田 浩幸
クゴリハ鍼灸院院長
鍼灸師・理学療法士
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