背中が丸くなる猫背は、意外とかんたんな方法で治すことができます。猫背になるのは、背骨のカーブのゆがみが原因です。カーブの角度を整えるには、背骨の周囲にある筋肉を適度に鍛えるといいでしょう。 ハードな筋肉トレーニングは、猫背解消にはあまり役に立ちません。僧帽筋の柔軟性を高めたり、お腹のインナーマッスルを鍛えたりする運動のほうが有効です。猫背が治ると、見た目だけでなく、体が内側から若返ります。肺活量があがったり新陳代謝が活発になったりする効果も手にはいるからです。 背中と腹筋を鍛えれば猫背はかならず治る 背筋と腹筋の強さがアンバランスだと、背中が丸くなりがちです。ストレッチやエクササイズを行うときは、両方をかならずワンセットにしましょう。 猫背を伸ばすと同時に背筋を鍛えるエクササイズをご紹介します。うつ伏せに寝て、右手で右足の甲を、左手で左足の甲をつかみます。顔を前方へ向け、胸を張り、えびのように体を反らせます。つらくなる直前までポーズを保ってください。腰から肩甲骨の間までが、うしろへぐっと伸ばされているのを意識しましょう。 お腹周りのインナーマッスルを鍛えるヨガの立ち木のポーズをご紹介します。左足の裏を右脚のつけ根付近にあわせ、右脚1本で立ちます。両手は胸の前で合掌するように合わせてください。手を合わせたまま、腕をゆっくりと頭のうえへあげます。おへそのあたりに意識を集中しながら、ポーズを10秒間キープしてください。脚の組み合わせを変えて、さらに10秒間ポーズをつくります。これは、腰椎周辺の筋肉をバランスよく整えるポーズです。 スマホの使いすぎでおきている新しい猫背 最近は、背中の上部だけが前傾するように丸まっている、新しいタイプの猫背が増えてきました。スマホを顔の前へ寄せ、首を前方へ傾けて画面を眺める習慣が、社会人の姿勢に影響を与えているのかもしれません。 背中上部だけをかがめるように曲げると、胸部が縮こまって狭く丸くなります。この猫背では丸い胸部とバランスをとるために、下腹をつきだし、首を前方へ伸ばす姿勢にならざるをえません。首の骨がこうして不自然に伸びてしまった姿勢を、ストレートネックとよびます。ストレートネックは肩こりや腕のしびれの原因になります。 じつは恐ろしい猫背。体にでてくるこんな不調 猫背は見た目がよくないだけではありません。猫背がつづくと、健康上にさまざまな影響がでてきます。 ストレートネックが不快症状を引き起こすのは、不自然な形の首の骨が、頚骨内の動脈や神経を圧迫するからです。丸まった胸とバランスをとるために腹をつきだしていると、いずれは腰痛もおきるでしょう。 背中が丸いと胸部が狭くなります。これは肺活量を小さくし、細胞への酸素供給を滞らせる原因です。酸素不足の状態では体の新陳代謝は下がります。猫背は万病の元であり、老化を早めることにもつながります。 まとめ デスクワークとスマホの普及で、猫背に悩む社会人はいっそう増えています。外見の問題だけでなく、猫背は健康にも大きな被害を与えることをよく覚えておきましょう。猫背のない現代人になるためにも、背筋と腹筋を鍛えるエクササイズを習慣にしましょう。
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