体のある部分が痛い、 体の不調が続いている・・・そんな方はぜひ、片方の手で反対側の脇腹をつまんでみてください。硬いですか?柔らかいですか? なぜこんなことを聞いたかというと、体の不調と脇腹の硬さは関係していることがあるのです。 実際に当院に身体に痛みを感じて来院する方の殆どに、この部分の硬さが見られます。 肩が痛いだけでなく、腰痛や膝痛の方もそうです。 当院では、クライアントさんの硬い脇腹をほぐす施術をすると、「腰痛が出なくなった!」とか 「痛みが出ることがあるけど、前よりもずいぶん軽くなった!」と喜ばれている方もいらっしゃいます。 脇腹を触ってみて硬い方は、これからお話しするセルフケアを実践していただくと変化が感じられるかと思います。 もちろん、このセルフケアが万能なわけではありませんが、参考にしてみてください。 なぜ脇腹?に答える解剖学のおはなし 背中側から見ると筋肉はこのようになっています。 脇腹付近に注目した時、目につく大きな筋肉が「広背筋」です。 この筋肉は上に伸びた腕を横から降ろしたり、リレーでバトンをもらう時のように腕を後ろに伸ばしたり、息を吐くときの補助などで働く大きな筋肉です。 また、もう一つ注目していただきたいのが、腕の後ろ側の筋肉である「上腕三頭筋」。 力こぶの反対側の筋肉ですね。肩の動きに関しては、広背筋と同じ役割をし、肘を伸ばすにも働きます。 そしてこの筋肉は上端が大円筋と小円筋という2つの筋肉に挟まれるような形で位置しています。 血管・神経に注目してみるとこの狭い部分にたくさんの動脈(赤)、静脈(青)、神経(黄色)が通っています。 こうして普段は見ることのできない筋肉などに注目してみてみると、脇腹にこわばりなどがあると何か不調が起こりそうだと感じていただくことができるかと思います。 セルフケアStep1.上腕三頭筋をほぐす タプタプが気になる筋肉が上腕三頭筋です。三頭筋という名称の通り、3つの筋肉の束でできているのですが、3つを細かく気にすることはありません。この筋肉をつまむようにマッサージしてみましょう。触って硬さを感じる部分、痛みを強く感じる部分、があったらやさしい刺激でよいので、丁寧に柔らかくほぐしてみましょう。 肘が痛い方でしたら、そのあたりをつまんで肘の曲げ伸ばしをすると痛みが軽減する場合があります。筋肉の緊張が末端である腱の部分を強く引っ張って痛みが出ているパターンです。 セルフケアStep2.脇腹を強すぎない圧で刺激する 私たち専門家が施術をするときは、解剖学を頭に入れて意識をして触っていかなくてはいけませんが、それ以上に注意しているのは触診した時の感覚です。ですので、皆さんがご自身で行う時は、触ってみて「ここ硬いな」とか「ここ触ると少し痛いけど気持ちいい」など感覚的に感じる部分を丁寧に触っていくことがポイントです。 このときの注意点は触られる方の腕を上げずにだらんと下へ落したまま行うということです。柔らかく弛緩させようとしているのに腕を上げて筋肉を伸ばしてしまうとゆるみが弱くなってしまいます。親指と他の4本指でつかみ揉みをしたり、硬い部分を見つけたらそこをじっと強すぎない圧で押す方法もよいと思います。 セルフケアStep3.肋間をほぐす 今度は前鋸筋を意識して肋骨のある部分を下へ下げるようにマッサージをしてください。筋肉の薄い処で敏感でありますので、弱い刺激で充分です。肋骨に沿って丁寧にマッサージしても効果があります。 セルフケアStep4.大きく筋肉を動かす 最後に肩を回すなどして大きく筋肉を動かしてください。この部分は「呼吸」にも関係する大切な部分ですので、緊張させたままにすると胸郭が狭くなり、気づかないうちに呼吸が浅くなっているということもあります。 酸素を充分に取り込める身体は健康な体です。身体を緩めおいしい空気をいっぱいに身体に取り込み、気持ちよく体を動かしてください。 まとめ いかがでしたでしょうか。 今回はどこでも簡単にできるセルフケアをご紹介しました。 なんとなく不調があるときはぜひ、脇腹の硬さをチェックしてみてください。 もし硬いと感じたら、今回ご紹介したセルフケアを試してみてくださいね。 筆者プロフィール 堀野 明宏 あき整体院 院長 日本古来の古武術から生まれた療法を中心に、筋膜の連携を重視した筋肉調整で 身体を調整していく療術です。 整形外科で異常なしと言われても、痛みや不具合が残っているような症状は 筋肉由来のものであることが多いです。 異常な部分を視診や動診、筋肉の触診によって診断し、優しく筋肉にアプローチをして改善を促していきます。 また、改善後も再発防止のために身体に合ったストレッチやセルフケア方法を お伝えし、より短時間、少ない回数のご来院で改善ができるよう努めております。 部活動で忙しい学生さんにも、多くご来院いただいております。 特にスポーツをしていて、痛みがあっても中々休めない環境にいる「がんばる子」が 多くいらっしゃいます。 基本的にはやりながらなおしていく方法を選択していきます。 また、柔軟性や脱力、身体の使い方を身につけて、パフォーマンスアップに 繋げていくこともできます。
筆者プロフィール
堀野 明宏
あき整体院 院長
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