朝起きがけのだるくて重たい腰の痛み。日中はそれほど気にならない、何でしっかり寝たはずなのに腰が痛いのだろうと思ったことはありませんか? 睡眠時間をしっかりと確保したのに、朝の起きがけに痛みを感じると、一日のモチベーションにも影響してしまいますね。 厚生省の調査報告によりますと、朝の時間帯に腰の痛みを訴える人が多いという結果が出ています。 腰痛が寝起きに起きる3つの原因と、その対策について述べたいと思います。 1.寝起きの腰痛は睡眠時の寝方と少ない寝返りの回数が原因!! 寝返りと腰痛の関係 あお向け、横向きなど、どんな寝方でも、ずっと同じ姿勢で寝ていると腰部に負担がかかります。 例えば仰向けに寝ると、内臓や脂肪の重量が重力によって腰部にかかります。内臓は体重の約4割を占めていると言われていますので、例えば、体重60kgでは内臓の重さは約24kgあります。その重量がずっと腰部にかかってしまうと腰部周辺の血管が圧迫され、血流が滞って疲労物質や発痛物質が発生し腰痛を発症してしまうと考えられています。 そして、横向き睡眠は身体の左右どちらか側面で体重を支えてしまうので、下になっている部分に負担がかかってしまいます。それが骨盤の歪みとなり、腰痛を引き起こす原因となります。これも朝の腰痛の原因になると考えられます。 寝起きの腰痛を防ぐには、しっかり寝返りを打つことです。ある研究によると、慢性的な腰痛がある人の寝返りは一晩で3~5回程度ですが、腰痛がない人は15~20回もあるとの事。 自分に合った枕が適切な寝返りを行うカギ 睡眠中に適切に寝返りを打てれば、負担は軽減できます。その為に最重要なのは「枕」 例えば、柔らかすぎる枕は頭が沈んで身動きが取りにくいため、寝返りを打ちづらくなります。 それだけではなく、枕の高さにも注意が必要です。 理想は横向きに寝たときに額、鼻、あご、胸の中心部の4点が一直線で、床と平行になる高さです。もし枕が合わないようなら、思いきって専用の枕を作ってみるのもアリかもです。 2.寝起きの腰痛は睡眠時の冷えが原因 朝方の午前3~5時は、人の体温が最も下がりやすい時です。体温が低下すると体熱を逃がさないように血管を収縮させるため、血液循環が悪くなります。そうなると血中にある酸素や栄養素が行きわたりにくくなるだけでなく、老廃物や疲労物質が停滞してしまい、筋硬結を起こし痛みの原因になってしまいます。 この冷えが寝起きの腰痛の原因になると考えられています。 体温低下を防ぐには寝巻・温度管理を工夫する 体温低下を防ぐには、保温性高い寝巻きを選んだり、エアコンのタイマー設定を有効活用して温度管理を気を付けるようにするなどの対策が必要です。 3.寝起きの腰痛は晩御飯の時間にも注意が必要!! 食べてから寝るまでの時間によって腰痛になることも 仕事の帰りが遅いなどで、遅い時間に夕食を食べてしまい、そのまますぐに寝てしまうと、睡眠中に消化活動をするため、胃や腸などの内臓には大きな負担となってしまいます。 「内臓神経反射」という反射作用があるため、内臓に必要以上に負担がかかってしまうと筋肉が緊張してこわばってしまいます。そのこわばりが起床時の腰痛の原因になります。 食事について、注意しておくべきポイント できるだけ就寝前の3時間前には食事を終わらせ、睡眠時には内臓をしっかりと休ませる状態にしておくことです。どうしても遅くなってしまう時は、消化に良い物や軽めの食事にすることが必要です。 例えば、油を使わないメニューの湯豆腐やおかゆなど。 さいごに いかがでしたでしょうか。 起床時の腰痛の3つ原因と、その対策を書いてみました。どれもすぐに出来ることばかりです。 朝から快適に一日を過ごせるようぜひ試してみてください。 筆者プロフィール 市之瀬 法彦 株式会社いちのグループ代表 全国規模の有名整骨院で部長職、千葉県有数の整骨院グループで院長に赴任するも、理想の治療院を作る為に、東京の激戦区である板橋に「いちの整骨院・整体院」を10年前に開院。 当院卒業生で開業したスタッフ多数。「楽になったよ。ありがとう」の声を聞きたくて日々奮闘中!!
筆者プロフィール
市之瀬 法彦
株式会社いちのグループ代表
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