長びくひどい肩こりは、じつは鎖骨のゆがみが引き起こしているのかもしれません。肩こりの不調で来院された方が、胸郭出口症候群だと診断されるケースが増えています。この疾患は、長時間のデスクワークなどが原因で鎖骨がゆがんだときにおこります。 女性は一般に、男性よりも肩周辺の筋肉が弱いことが特徴です不自然な姿勢がつづくと、女性の肩の筋肉では、鎖骨を正しいポジションにキープしておくことができません。この症候群を改善させるには、日常生活での姿勢に気をつけながら、専門家の指導を受けることが大切です。 最近増えている胸郭出口症候群とは 胸郭出口とは、肋骨と鎖骨の間のすき間のことで、血管と神経の通り道でもある部位です。肋骨の前面上部には鎖骨があります。不自然な姿勢がつづくと、鎖骨が下がり、胸郭出口が通常よりも狭くなります。 胸郭出口症候群とは、鎖骨がふつうよりも下がったまま固まってしまった疾患のことです。この症状では、鎖骨が下がることで、胸の筋肉といっしょに血管と神経までも圧迫されます。この状態が慢性化することで、患者は首や肩が冷えて肩こりをおこしたり、いつまでも消えない強いしびれを背中に感じたりします。 どんな人が胸郭出口症候群になるの? 胸郭出口症候群になりやすいのは、長時間のデスクワークをしている人です。座ったまま、不自然な前かがみの姿勢をつづけている人は、猫背や巻き肩になりやすくなります。背を丸めると肩の位置がふつうより下がるため、これらの姿勢はこの疾患をおこす原因となります。 胸郭出口症候群は、男女ともに発生する疾病です。ですが女性は生まれつき筋肉が弱く、肩と腕が下がりやすいという特徴があります。そのため女性の方は、若い年代から胸郭出口諸侯群を患うリスクが高いということを覚えておきましょう。更年期の女性は背筋まで弱りがちになるため、この疾病を発症する確率はいっそう高くなります。 胸郭出口症候群の治療法は骨のゆがみの矯正 肩こりの原因が胸郭出口症候群である場合は、鎖骨の位置を矯正しなければ不調は解消しません。肩を回したり、患部を揉んだりしても、肩こりの不快症状はすぐにもどってきます。鎖骨の位置を正し、胸郭の幅を広げることが、肩こりを根本から解消できる唯一の方法です。 鎖骨矯正のためには、専門家の指導とは別に、日常生活での姿勢を改善することも必要です。仕事中の猫背や、同じ肩にばかり重い荷物をかける癖などは、鎖骨の矯正のためにかならず改めましょう。 まとめ デスクワーク中心の女性は、胸郭出口症候群を患うリスクが高いといえます。いつまでも解消しない肩こりに悩んでいる方は、整形外科や治療院に相談してみるといいでしょう。正しい姿勢を身につけることで、改善させることができます。
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします