自動車事故などで追突の衝撃をうけると、「むちうち」とよばれる疾患の症状があらわれることがあります。むちうちは首の損傷です。頭部に強い力が瞬間的に加わると、むちうち症になりやすいといわれます。 また「むちうち」の症状は、事故直後ではなく、すこし時間がたってからあらわれるのが特徴です。首の痛みだけでなく、めまい、吐き気、倦怠感などの症状があらわれることもあります。 そして怖いことに、むちうちは症状が自然に治まることはほとんどありません。 首の骨に損傷がみられる場合、むちうち症の治癒には、整形外科でおこなう薬物療法や理学療法が効果的だといわれています。 しかし症状の中には、こうした治療で効果がみられないものもあります。整形外科で症状が抑えられないときは、整骨院や接骨院でも施術をしてくれますので1度試してみましょう。 むちうち症になるのはこんな事故のとき むちうち症と一般によばれている疾患には、外傷性頸部症候群または頸部捻挫という正式名があります。つまりむちうちとは、首や頭部にみられる、捻挫、骨折、打ち身などの外傷が原因の疾患のことです。 むちうち症は、頭部に瞬間的に強い衝撃が加わることでおこります。たとえば自動車に乗っていて、後ろから追突されたときのことを考えてみましょう。 後ろから追突をうけると、座席にいる人は体だけが衝撃で前方へ押し出され、頭部は逆に後ろへ強く引かれます。 こうして胴体と頭部が逆の方向へ引っぱられると、むちうち症になります。この呼び名がつけられたのは、衝撃をうけたときの胴と頭が、むちを振り上げたときのSの字のような動きをするからです。 この疾患のもっとも多い原因は自動車事故です。ですがスポーツや力仕事をしているときの事故が原因で、むちうち症になることもあります。 むちうちになったときにあらわれる症状 むちうちの場合は、事故直後にはほとんどなんの症状もみられません。事故の翌日から3日目ごろに、首の痛みなどの自覚症状があらわれることが多いようです。 頸部や背中の痛みのほか、めまい、頭痛、吐き気、耳鳴り、手のしびれ、脱力感なども、むちうちの症状として挙げられます。 2つ以上の症状があらわれたり、時間の経過につれて次々と違う症状がでてくることもめずらしくありません。しかも次第に痛みは強くなり、重い症状ほど後かたあらわれてくる傾向があります。 経過観察もふくめ、事故後3ヶ月間ほど通院しなければいけないこともあるのです。 むちうち症の治療のためには、病院?それとも整骨院・接骨院? むちうち症の場合、患者の方はまずは整形外科を受診し、レントゲン診断をうけるのが一般的です。画像診断をすることで、頚椎に損傷があるかどうか、あるとすればどの程度の傷かがわかります。 むちうち症程度の頚骨の損傷であれば、患者は手術をうける必要はありません。強い痛みがあるうちは、患者は鎮痛剤を服用して安静にすごします。 患部の炎症が治まってきたら、整形外科で理学療法をうけるのです。 整形外科では、損傷した頚骨を牽引するのが一般的なむちうち治療です。筋肉をほぐし、痛みを和らげるために、低周波療法とマッサージも併用されます。 軽症のむちうちであれば、理学療法でほぼ完治させることが可能です。 また、むちうち症の治療には、整骨院や接骨院での施術も効果があります。整形外科に通っても良くならない場合は、整骨院・接骨院にも相談してみるといいでしょう。 まとめ 自動車の追突など強い衝撃をうけたときに、むちうち症になることがあります。この疾患の困ったところは、事故直後は自覚症状はほとんどなく、後から次々と不快な症状があらわれることです。 軽症の場合は、整形外科での理学療法でたいてい症状は改善します。しかし整形外科の理学療法で抑えられない後遺症は、整骨院や接骨院で症状が改善することもありますので、ぜひ一度相談してみてはいかがでしょうか?
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします