■歯の痛みや食いしばりのくせは肩こりの原因 歯に痛みや違和感がある人は、それが原因で肩こりや頭痛をおこすことがあります。下顎の筋肉は、頭や首の筋肉とつながっているからです。下顎の強いストレスが、周辺の筋肉へ負担を及ぼすことはめずらしくありません。 歯の問題は、肩こりや頭痛だけでなく、口元のたるみなどの美容上の問題をおこすこともあります。 肩こりをおこす歯の問題はさまざまです。虫歯や歯周病などの疾患は、歯科で治療することができます。歯の食いしばりは、その人が日々気をつけて改善していくことで改善できます。 歯の問題がなぜ肩こりをひきこすのか 下顎は首の筋肉とつながり、首の筋肉は頭の筋肉とつながっています。歯に痛みや不快感があると、下顎の筋肉が緊張して収縮します。それによって首の筋肉がひっぱられ、次いで頭の筋肉までひっぱられるというのが、歯の問題が周辺の筋肉に影響を与えるメカニズムです。 こうして首と頭の筋肉のこわばりが続くと、頚部の血行が悪化し、肩こりがおこります。首や肩の筋肉をほぐしても、こうした肩こりはなかなか解消することはできません。肩こりを改善させるには、筋肉の緊張の原因である歯の問題をなくすことが必要になってくるケースもあります。 肩こりの原因になっている歯の痛みを解決するには? 虫歯があるのなら、歯科で一刻も早くこれを治療しましょう。歯科では、歯周病の有無や歯のかみ合わせなどもチェックしてもらうことができます。これで痛みがなくなれば、肩こりの原因である下顎のストレスも次第に解消されるはずです。 歯科での治療では、思うように痛みが軽減しない方もいます。歯周病が進行しているケースでは、痛みの広がりが早いため、治療が追いつかないこともめずらしくありません。歯の痛みの軽減には鍼灸も効果的です。歯科医と相談しながら、鍼灸で痛みを止めるための施術を頼んでみるのもいいでしょう。 歯の食いしばりは肩こりと歯の老化の原因 歯を食いしばるくせも、肩こりをひきおこします。食いしばっていると、下顎の筋肉の緊張もその間ずっとつづくからです。強い圧力が上下の歯にかかるため、食いしばりの人は歯茎が腫れやすくなります。このときの痛みもまた、肩こりや頭痛の原因です。 食いしばりをつづけていると、歯根が傷んで減り、上下の歯の噛み合わせがゆるんできます。噛み合わせの悪化は、口元のたるみとなってあらわれます。健康面でも美容面でもよくない影響をあたえるため、食いしばりは早めの改善が必要です。 食いしばりを改めるには、口に力をいれないように、その方がふだんから意識するしかありません。毎日意識しつづけることで、上下の歯を離しておく時間を少しずつ長くできます。就寝中の食いしばりを予防するには、マウスピースを着用するといいでしょう。歯科で頼むと、歯型に合わせた専用マウスピースを作ってもらうことができます。 まとめ 下顎の筋肉の緊張は、首や頭にダイレクトに伝わります。このため歯の痛みや不快感がある人の多くは、肩こりや頭痛にまで悩まされます。虫歯、歯周病、食いしばりなどが、こうした不快症状をおこすおもな原因です。 歯の問題を解決できれば、肩こりも解消し、美容効果も期待できます。
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