肩のこわばりをほぐすのに、肩そのものに刺激を与えても、思うようにこりがほぐれないという経験をお持ちの方もいるでしょう。 一般的な肩こりとは、僧帽筋の血行不良によってひきおこされます。僧帽筋は大きな筋肉です。肩だけをマッサージしても、この筋肉全体の血流を改善させることはできません。僧帽筋につながる首の血行を回復させることが、肩こり解消への近道です。 首から鎖骨にかけてのマッサージでリンパを流す 首には神経や血管とともに、たくさんのリンパ管も通っています。老廃物を排出してこわばりの原因を除くには、リンパをスムーズに流すことも大切です。首のマッサージは、指先を使って、うさぎをなでるくらいの力でやさしく行ってください。力をいれすぎないように注意しましょう。 頭蓋骨と首のつけ根にある後頭下筋群をほぐすと、首のリンパ管の流れがスムーズになります。指先で頭蓋骨のつけ根をゆっくり押しましょう。次に手の平をつかって、首の後ろ側と横側を上から下へ撫でおろします。ホットタオルで首のうしろを暖めてあげると、リンパの流れがよくなり、首と肩が軽くなるのが感じられるはずです。 首の骨のゆがみを正して血流を改善する 首には頚椎という骨があり、その中を椎骨動脈という太い血管が通っています。頚椎に歪みがあると、この動脈が圧迫されて、首から下の血流が悪くなります。肩こりを改善するには、椎骨動脈の流れをスムーズにすることがかかせません。 首の骨をゆがませる原因には、姿勢の悪さが考えられます。横からみて、頭が肩よりも前方に傾いている姿勢は、頚椎に負担をかけている状態です。長時間のデスクワークをしなければいけない人は注意しましょう。前かがみになるクセがついてしまう前に、背筋をこまめに伸ばして首の位置を正す習慣をつける必要があります。 肩をたたくだけでは肩こりは解消しない 肩こりの原因のひとつは、僧帽筋の血行不良です。僧帽筋は首の後ろ、肩、背中まで広がっています。肩こりだと思っていた不快感は、じつは僧帽筋全体のこわばりかもしれません。僧帽筋の1部しか刺激しない肩たたきでは、肩こりの痛みがとれないのは当然です。 頑固な肩こりの症状を改善させるには、普段から首まわしや腕まわしは、肩周辺の疲れをとるのに効果的なエクササイズを行うことが大切です。ただし腕をまわすときには、肩関節ではなく、肩甲骨から大きく腕を動かすようにします。肩甲骨が動くと、背中の僧帽筋がほぐれやすくなります。 まとめ 肩こりは、僧帽筋全体の血行不良が原因になっておこることもあります。僧帽筋の血行を保つために、姿勢に気をつけましょう。 セルフケアではどうにもならないような辛い症状がある場合は整体や鍼灸、カイロプラクティックなどの治療院に相談してみるのもいいでしょう。
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