肩こりと腰痛のなかには、加齢が原因でおこるものもあります。代表的な原因は、肩や背中の筋肉の老化です。40代以降になると、それまでは感じなかった肩こりや腰痛をうったえる人が増えるのはこのためです。 女性の場合は、更年期のホルモンバランスの乱れが、肩こりと腰痛の原因になります。 40才からこうした症状につきあっていくには、年代に応じたケアが必要です。無理な負担をかけて肩こりや腰痛をひどくしないように、適切な対策をとるようにしましょう。 中高年になると肩こりと腰痛の悩みはつきものです 中高年になると、腹筋や背筋などの筋肉の衰え、代謝の低下などがさけられません。これらが原因となって姿勢がゆがんだままになります。衰えた筋肉では、若いころのように骨をまっすぐに支えることができないからです。 加齢によって代謝も下がっているため、曲がった首、背中、腰のなかで血流はさらに悪化します。これが中高年特有の肩こりや腰の痛みです。 女性の場合は、更年期特有の肥満や骨密度の低下なども、肩こりや腰痛をひきおこします。体重が増えることで、肩や腰に必要以上の負担がかかるからです。女性の中には、ホルモンバランスの変化でカルシウム量が減少し、骨粗しょう症とよばれる疾病になる方もいます。骨粗しょう症が進行すると、脊椎が変形し、腰の骨が圧迫されることで痛みが生じます。 若いころのような激しい運動やダイエットは逆効果 運動は体の代謝を上げ、筋肉をほぐす効果があるため、肩こりや腰痛解消にはとても効果的です。しかしこうした痛みを和らげるために、体に大きな負荷をかけるものは、40代以上の方にとっては逆効果になります。 固まった僧帽筋や背筋にいきなり強い負荷をかけると、肩こりや腰痛をかえって長引かせることになります。ジムで人気のラットプルダウンのトレーニングは、負荷と回数に十分注意しながら行うようにしましょう。 ゴルフを始める人は、コースに出る前に準備体操で筋肉をしっかりほぐすようにしてください。スイング時には腰に強い負荷とひねりが加わるので、慣れていない人は背筋を痛める危険があります。 中年以降にダイエットを始める女性の方は、急激な減量目標はたてないようにしましょう。短期間の減量は、ホルモンバランスがさらに大きく崩れる原因になります。ダイエットに成功しても、これでは肩こりと腰痛などの更年期障害の症状が結果的にひどくなるだけです。 中高年になってから肩こりと腰痛を防ぐには 体に負担をかけずに肩こりと腰痛を解消するには、筋肉を伸ばすストレッチか、体をゆっくり動かすヨガのような運動が効果的です。 ストレッチやヨガには、筋肉をほぐして血行を改善させる効果があります。とくにストレッチはどこでもできる便利な運動です。自宅では、お風呂あがりか就寝前の習慣にしてもいいでしょう。 関節の可動域を広げ、背骨を伸ばす効果のあるヨガは、肩こりと腰痛防止にとくに効果の高いエクササイズです。ストレスを緩和し、ホルモンバランスを整える効果の高いポーズもあります。ヨガを生活にとりいれれば、肩こりや腰痛だけでなく、不安定な精神状態の改善もできるかもしれません。 ヨガは解説本もたくさん出版されています。忙しくてスタジオへ通えない人は、自宅で気長に続けてもいいでしょう。 まとめ 中年になると筋肉や代謝が衰え始めるため、だれもが肩こりと腰痛に悩むようになります。しかしこの年代になってからの無理な運動やダイエットは、症状をかえってひどくするリスクがあります。ストレッチやヨガなどの運動をとりいれ、体をいたわりながら症状を改善するようにしましょう。
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