腰椎の椎間板ヘルニアの痛みは、自宅で安静にしているだけでも痛みがおさまることもあります。痛みがひどいときは病院へ行き、薬物療法で症状を緩和させることも可能です。 腰椎椎間板ヘルニアとは、腰の骨の椎間板の核が外へはみでてしまう疾患です。はみでた核が脊髄に触れ、ここに炎症がおきることで腰にしびれや痛みが生じます。炎症がおさまれば痛みは和らぎます。 痛みが和らいでも、この疾患は完治したわけではありません。腰椎椎間板ヘルニアの再発を防ぐには、腰をいたわる生活をこころがける必要があります。 軽症の椎間板ヘルニアなら症状は自然に改善 症状の軽い腰椎椎間板ヘルニアは、発症してから数日で痛みが和らいでいきます。椎間板から外へとびだした核は、時間とともに体に吸収されるからです。刺激する核がなくなると、脊髄の炎症もやがておさまります。 痛みのあるうちは、腰を揉むなどの刺激を患部に与えてはいけません。症状がでているときは、安静にしていることが椎間板ヘルニアの痛みを和らげる最善の方法です。 ただ動けるようになったら、病院や治療院に行きましょう。再発をくりかえしていると、椎間板の変形が進み、知らないうちに重症化していることもあるからです。椎間板ヘルニアの治療には、根気よく経過観察をすることが必要です。 椎間板ヘルニアの痛みを抑えるには 腰椎椎間板ヘルニアの痛みは、鎮痛剤を服用すればある程度はおさえられます。病院で一般的に処方されるのは、神経の炎症を鎮める作用のあるロキソニンという内服薬です。それでも痛みが和らがないときは、硬膜外ブロック注射をうけます。 こうした薬を使えば、痛みはほぼ抑えられます。しかし薬でヘルニアが完治することはありません。薬物療法をつづけながら、炎症がおさまるまでなるべく安静にすごすようにしましょう。腰をコルセットで保護することも、痛みの解消に役立ちます。 椎間板ヘルニアを再発させないための過ごし方 腰の筋肉を鍛えると、腰椎椎間板ヘルニアの痛みの再発防止につながります。1度ずれた椎間板は、くしゃみなどの、わずかな衝撃でも動くことがあります。日常生活や仕事を支障なくすごすには、腰の筋肉を柔軟にし、インナーマッスルを鍛える自宅でのエクササイズは欠かせません。 腰の筋肉の緊張をほぐし、椎間靭帯を柔軟にしておくために、病院でリハビリをうけてもいいでしょう。整形外科では、腰をひっぱって患部のしびれや痛みを和らげる牽引療法をおこなっています。経穴を刺激する鍼灸も、腰椎椎間板ヘルニアの改善のためによく用いられる治療法です。 まとめ 軽症の腰椎椎間板ヘルニアの痛みは、安静にしていれば自然に和らいでいきます。ただ放置すると、再発や重症化の危険があるのも確かです。 専門家の指導の下に薬で痛みを抑えながら、適切な方法で再発防止に努めることが大切です。
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします