頭痛の薬として誰もが即座に思い付くのは、やはりロキソニンでしょう。 「頭痛に悩まされたら、取り敢えずはロキソニンを試してみる。」と言う方は多いのではないでしょうか。 しかし、ロキソニンは全ての頭痛に対応している訳ではなく、実はロキソニンが効くものと効かないものがあるのです。 では、ロキソニンはどういう頭痛に効いて、どういう頭痛には効かないのでしょうか。 ロキソニンが効果を発揮してくれるのは緊張型頭痛! 緊張型頭痛は疲労による筋肉の緊張で、血行が悪くなって起こる頭痛です。 私たちの体は何らかのダメージを受けると、その部分で「プロスタグランジン」を増やす物質「シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)」が増えます。 「プロスタグランジン」は痛みの感覚を敏感にさせる物質で、ロキソニンはCOX-2の働きを妨げることでプロスタグランジンの増加を抑えます。 ですので、ロキソニンは、プロスタグランジンの働きが関係している頭痛に対して効果を発揮してくれるのです。 緊張型頭痛との併発や生理による片頭痛以外にはロキソニンは効かない! 片頭痛は心身の疲労、苦手な音や臭い、光などで脳の血管が拡張して起こる頭痛です。片頭痛の場合は緊張型頭痛とは違ってプロスタグランジンの働きが関与していないため、ロキソニンを服用したたところで効果はほとんどありません。 もし若干なりとも効果を実感できたらなら、片頭痛の他に緊張型頭痛を併発している可能性があります。 あるいは、生理による片頭痛の場合には、プロスタグランジンの働きが関係していてロキソニンが効くことがあります。 ロキソニンを服用する前に、片頭痛かどうかをチェックしてみよう! 薬を飲んでしまってからよりも、出来ることなら薬を飲む前にロキソニンが効く頭痛かどうかを判断できると良いものです。 まずは、次の4項目を確認してみましょう。 「歩いたり階段の上り下りなどはせず、じっとしている方が頭痛が軽く感じる。」 「いつも気にならないような臭いが今はやたらストレスに感じる。」 「いつも気にならないような光が今はやたらストレスに感じる。」 「頭痛以外に胃のむかつきや吐き気などの症状が気になる。」 この中で2つ以上該当する方は、片頭痛を発症している可能性がかなり高いようです。 片頭痛の薬にはトリプタン系の薬が効果的! 片頭痛を発症したロキソニンを試した時に効果が実感できなければ、諦めてしまう方も多いのではないでしょうか。 あるいは、「きっといつかは効果があるはずだ。」と信じ込んで、ロキソニンを服用している方もいるかも知れません。 しかし、片頭痛の場合には、片頭痛の治療用にトリプタン系の薬があります。 トリプタン系の頭痛薬では、拡張した脳の血管を収縮させて戻し、脳の血管周辺の三叉神経からの伝達物質の放出を妨げてくれます。 ですので、頭痛以外にも臭いや光、音に対する過敏症、吐き気などの症状にも効果が期待できます。 まとめ このように緊張型頭痛と片頭痛の違いを考えてみれば、今まで感じたロキソニンの効果に納得が行くのではないでしょうか。 自分に合った正しい薬を服用するためにも、まずは自分の頭痛の種類を正しく把握しましょう。 そして、「緊張型頭痛であればロキソニン、片頭痛であればトリプタン系の頭痛薬」と頭に入れておきましょう。
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