妊娠中の痛みはリラキシンホルモンに起因している 妊娠前や産後には起こらない「お尻痛」は何故、妊娠すると起こるのでしょうか? 妊婦さんの様々な痛みに関係しているのが「リラキシンホルモン」です。 このホルモンは出産をスムーズに行えるようにいつもは硬い関節を柔らかくする働きがあります。 このホルモンは、出産の時だけ分泌されるわけではなく、妊娠初期と後期に多く分泌されると言われています。 妊娠中の痛みに関しては、このホルモンが起因していることを覚えておくといいでしょう。 お尻痛は弱まった筋肉に負担がかかり起こる そこで妊娠中の「お尻痛」です。 お尻とは臀部、すなわち股関節を司っている筋肉の集合体です。 股関節とは上半身(骨盤を含める)の体重を全て受け止めている関節であり、衝撃をもろに受ける関節でもあります。 股関節は臀部(お尻)にあたり、臀筋により支配されています。 股関節は、左右の寛骨と接合しており、この寛骨が仙骨と一体となった総称を骨盤といいます。 寛骨と仙骨の接合部を仙腸関節と呼び、強力な靭帯や様々な筋肉に守られ、関節としては動きの少ない関節です。 妊娠後期になると胎児の重さが正常で2,500~3,500gまで増え続けます。そして、母体も3kg~6㎏ほど増加します。 妊娠して関節を柔らかくするホルモンの影響を受けている股関節に、増えた体重がプラスされるとどうですか? いくら強力な靭帯といえども不安定になりますね。 骨盤には大きな関節である仙腸関節と股関節の2つの関節がありますが、この2つの関節をサポートしているのが臀筋になるわけです。 ということは、妊娠中の臀筋は休む暇もなく働き続けます。 ある程度、運動を行っていて、臀筋が強い方は臀筋が動かされていますので、疲労物質は溜まりませんが、全く動かしてない方や弱い方は、疲労物質が溜まりやすく、筋肉も弱くなりますので、重さに耐えきれずに股関節の痛み=お尻痛が発症するわけです。 お尻痛を発症しやすい人の特徴 お尻痛いが発症しやすい方とは、すなわちお尻の筋肉が弱い方です。 弱い方の特徴 O脚・内股・ヒールを履き続けている人です。これはお尻の筋肉は股関節を固定したり外に回したり伸ばしたりする筋肉ですが、その外に回すための運動とO脚・内股・ヒールの方は逆の運動を行うので弱くなります。 また、産後も同様にお尻の筋肉が弱くなります。そのため一人産めば必ずお尻の筋肉戻しをしないといけません。これが本当の骨盤矯正です。 まとめ 「ホルモン」+「体重増加」+「筋肉不足」=「お尻痛」が発生します。 お尻が痛いというのは寝返り時に上手く寝返ることが出来ない・階段を降りるのがつらい・歩いている時に痛いなどです。 産前・産後の筋肉&骨盤ケア 著者:山田 守寿 出版社:現代書林 筆者プロフィール 山田 守寿 NPO法人日本マタニティ整体協会代表理事 マタニティ整体スクール代表 山田整体院(幸田町) マタニティ整体名古屋店 院長 愛知県蒲郡市生まれ、愛知県額田郡幸田町在住。 妻の妊娠を機に、当時誰も行っていなかった妊婦整体を始める。 独自の「マタニティ整体」を開発し、産前・産後のママさんたちに安心・安全な技術や知識を提供すべく、痛みの改善「マタニティセラピスト」を育成している。
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筆者プロフィール
山田 守寿
NPO法人日本マタニティ整体協会代表理事
マタニティ整体スクール代表
山田整体院(幸田町) マタニティ整体名古屋店 院長
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