五十肩の治療を行う前に、患部の筋肉の状態がどうなっているのか分かっていますか。 同じように治療を行うのであれば、筋肉の状態を知って筋肉の状態に応じた治療を行う方がきっと効果も大きいはずです。 では、五十肩で考えられる筋肉の状態について見てみましょう。 五十肩の痛みは肩関節周辺の組織の炎症によるもの! まず、肩は上腕骨と肩甲骨を繋ぐ肩関節、肩関節を支える筋肉の他、次のような組織から成り立っています。 肩関節の動きをスムーズにする肩峰下滑液包、骨と筋肉を繋ぐ腱、骨同士を繋ぐ靭帯、肩への衝撃を軽減してクッション的役割を果たす関節包です。 五十肩の痛みを感じるのは、このような肩関節周辺の組織で炎症が起こっているからなのです。 肩関節に大きな負担がかかると、カフ筋がダメージを受けやすくなる! 肩関節を支える筋肉には、棘上筋や小円筋、棘下筋、肩甲下筋のカフ筋があります。 棘上筋は上腕骨から背面の肩甲骨上部までの範囲、小円筋は肩関節包から背面の肩甲骨下部までの範囲にあります。 そして、棘下筋は上腕骨から背面の肩甲骨下部までの範囲、肩甲下筋は上腕骨から肩甲骨の内側までの範囲にあります。 実は、私たちの肩は、これらのカフ筋と靭帯で不安定な肩関節を支えているのです。 五十肩の痛みは肩関節に大きな負担がかかって、カフ筋にダメージを受けてしまっているものと考えられます。 カフ筋にダメージのある五十肩の痛みには、カフ筋を中心としたマッサージが効果的! 五十肩の痛みの原因となっている筋肉がカフ筋である以上は、カフ筋を中心としたケアを行うのが効果的です。 そこで、カフ筋を中心にマッサージを行うのがお勧めです。 まずは、背中や腕をスタート地点としてさすり、少しずつ肩に向かって手を動かしていくのがマッサージのポイントです。 背中に関しては、手の平全体を使って筋肉を押しながら広げていくようなイメージでさすりましょう。 肩に関しては、親指と人差し指と中指の3本の指先に軽く力を入れながらさすりましょう。 マッサージでさすることには、痛みを抑制する効果が! 「さすっているだけで、本当に五十肩の痛みは和らぐの?」と疑問を持っている方は多いでしょう。 そもそも、五十肩の痛みは、細い神経繊維から脳に信号として伝達するようになっているので、カフ筋を中心にさするマッサージを行うことで太い神経繊維を刺激して、それを妨げることが出来ると考えられています。 また、急性期には患部を冷やして痛みを軽減し、慢性期には筋肉を温めるケアを行うのも効果的です。 まとめ 五十肩の痛みは、肩関節への大きな負担でカフ筋がダメージを受けること、肩関節周辺で炎症が起こることなどが関係しています。 ですので、ダメージを受けた筋肉を軽くさするマッサージを行って、痛みの信号が脳に伝わるのを妨げるのが1つの改善法です。 さするマッサージは、背中や腕から肩に向かって行い、強い力を加えすぎないように注意して行いましょう。
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