耳のうしろから後頭部にかけて、ズキンとした痛みのはしる頭痛は後頭神経痛の症状かもしれません。 頚椎、後頭部、頭頂部にかけて大後頭神経という知覚神経が伸びています。この神経がなにかの原因で異常に緊張すると、はげしい頭痛をともなう後頭神経痛がおこります。 いきなり強い痛みが生じるため、不安を感じたり、仕事に支障がでたりする人もいます。 後頭神経痛のメカニズムを理解し、頭痛を予防するように努めましょう。 後頭神経痛のおもな症状 後頭神経痛をおこすと、耳のうしろ、首の付け根、後頭部にかけてズキンとした痛みが生じます。頭の片側だけが痛む人もいれば、後頭部全体に痛みを感じる人もいます。 後頭神経痛が続く時間はさまざまです。数秒でおさまることもあれば、痛みが数時間続くこともあります。痛みはとても強く、ひどくなると頭皮に触れることもできなくなるほどです。 痛み以外の症状がともなうことも、後頭神経痛の特徴です。頭痛と同時に、目の奥が痛くなったり、目がよく見えなくなることもあります。 後頭神経痛と偏頭痛のちがい 後頭神経痛の症状を、偏頭痛と間違う人が少なくありません。偏頭痛にように、後頭神経痛も頭の片側だけにあらわれることがあるからです。正しく対処するためにも、後頭神経痛と偏頭痛の違いを理解しておきましょう。 後頭神経痛は、偏頭痛と似たズキンとした強い痛みが何度も生じる疾患です。しかし後頭神経痛の痛みには規則性がないのが特徴です。偏頭痛のように、脈拍に合わせて規則正しいリズムで後頭神経痛は痛みが生じるわけではありません。 また後頭神経痛は、偏頭痛のように、頭痛といっしょに吐き気があらわれることもありません。 偏頭痛では、視界に光がちかちかする神経異常の症状が前兆としてみられることがよくあります。しかし後頭神経痛ではこうした前兆はみられません。 後頭神経痛の原因は? たいていの後頭神経痛は、大後頭神経という知覚神経が頚椎付近で圧迫されることでおこります。この神経が圧迫されるおもな原因は、ヘルニアなどの頚椎の疾患や、猫背などのわるい姿勢、慢性の肩こりなどです。 また精神面での強いストレスの影響をこの神経がうけ、後頭神経痛が発生することもあります。 後頭神経痛の予防法 姿勢のゆがみが後頭神経痛をひきおこしている場合は、猫背を直したり、肩付近のこりをほぐしたりすることで症状は改善します。 長時間のパソコン作業やデスクワークをする人は、1時間に1度、背筋をのばして姿勢を正すようにしましょう。自分で就寝前にストレッチをしたり、整体をうけたりすることも後頭神経痛の予防に効果的です。 ただ頚椎に疾病によるゆがみが生じている場合は、専門家の指導で首の骨のゆがみを直すといいでしょう。頚椎椎間板ヘルニアや変形性頚椎症などの疾病を治すことで、後頭神経痛が完全に治癒することもあるようです。
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