肩に痛みやだるさを感じる肩こりとは、筋肉に老廃物がたまったことによる不快症状ともいわれています。 筋肉の緊張が続くと血行が悪くなり、老廃物がたまります。肩こりを解消するには、血液の循環を改善し、老廃物を筋肉から排出させる必要があります。 肩から老廃物を流すには、ストレッチや半身浴が効果的です。また普段の生活を見直して、肩の筋肉へのストレスをなるべく取り除く努力も必要です。 一見関係ないようでも、目や歯の異常、高すぎる枕などは、肩の筋肉を緊張させる原因になります。 肩こりが起こるメカニズムとは 筋肉には、ポンプのように血流を促すはたらきがあります。筋繊維がゆるんだり緊張したりすると、なかを通る血管に流れ込む血流が増加します。 ところが長時間のデスクワークなどで筋肉を長時間緊張させてばかりいると、肩の血管のなかを流れる血液量が減少します。 首や肩に感じる血流不足による冷えは、肩こりの初期症状です。 血流が不足した筋肉の中には、老廃物が次第にたまり始めます。 この老廃物が、筋肉の痛みやしびれといった肩こりのつらい症状をおこす原因となります。 血行のいい筋肉の中なら、血液がこうした老廃物をすぐに運び去るので問題はありません。しかし血流不足をおこしている場合、筋肉内に老廃物がたまり、筋肉に痛さやしびれが生じることになります。 老廃物のたまっている筋肉内はエネルギーも不足 からだを動かすためのエネルギーは、酸素とブドウ糖からつくられます。しかし血流が減少すると、筋肉は血液から酸素を十分にとりいれることができません。酸素不足ではブドウ糖はエネルギーではなく、不要な老廃物に変化します。 血流の悪い筋肉内では、エネルギー不足と、老廃物の蓄積が同時に起こっていることになります。 エネルギー不足で肩の筋肉がだるくてうまく動かせないばかりか、痛い、重い、しびれるなどの神経症状がみられるのはこのためです。 1人でもできる!老廃物を肩から流し去る方法 老廃物を流し去るには、筋肉の血流循環を改善する必要があります。少し意識をすれば、肩まわりの筋肉の緊張を解き、筋肉の回復を促進することが自分でできます。 筋肉に柔軟性をとりもどし、血行をよくするにはストレッチが良いとされています。 固くなった肩と首の筋肉を、デスクワークの合間に何回か伸ばしておくといいでしょう。 疲れを翌日に持ち越さないためには、寝る前の38度程度のぬるめの湯での半身浴も効果的です。からだの血液循環と代謝が高まるので、肩にたまっていた老廃物も就寝中に流れ去ります。 血行を促進するために、栄養バランスのいい食事を心がけることも大切です。血液循環の改善効果のあるビタミンB群を多く含む食材を積極的に摂る、からだを冷やすドリンクは控えるなどの工夫をしましょう。 肩こりを招く意外な生活習慣 肩に負担をかける生活習慣は、意外なところにも潜んでいます。肩こりを解消するには、肩に注意を向けるだけではなく、目、歯、首の不調にも気をつけることが必要です。 度の合っていないメガネやコンタクトレンズは肩こりの原因となります。眼精疲労が、肩の筋肉も緊張させるからです。 また虫歯や喰いしばりなどの歯の痛みにも注意しましょう。歯にトラブルがあると、側頭部、首、肩の筋肉が強く緊張し、肩こりや頭痛を引き起こします。 高すぎる枕は、首だけでなく肩の筋肉にも負担をかけます。ぐっすり眠ったはずなのに、寝起きに首と肩が痛むという人は、枕の高さが合っていないのかもしれません。首が不自然に折れ曲がらないような、適度な高さの枕に替えるといいでしょう。
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