腰の歪みがあると、腰痛だけでなく肥満や筋肉のコリなどの困った症状があらわれます。 腰の歪みとは骨盤の歪みのことです。骨盤は1つの大きな骨ではなく、仙骨、恥骨、腸骨、坐骨が組み合わされてできています。 腰が歪むとは、これらの骨の接合部が開き気味になったり、傾いたりして、骨盤の形が崩れた状態のことを指します。 骨盤はもともと柔軟で歪みやすい骨組織です。生活習慣でも簡単に歪みますが、矯正するのも難しいことではありません。 腰の筋肉や関節をほぐせば、腰のゆがみは次第に元に戻ります。 腰が歪んだままでは、マッサージはほとんど効果がありません。腰を正しい位置に戻すことが、健康維持の出発点となることでしょう。 腰の歪みがからだに悪影響をあたえるメカニズム 腰が歪んでいると、骨盤が近くの血管やリンパ管を圧迫します。 腰が冷えたり脚がむくんだりするのは、骨盤付近の体液の循環が悪くなっているからです。このため下半身太りや冷えが原因の腰痛、腰や背中に疲労感に悩まされることになります。 形の崩れた開きぎみの骨盤では、内臓をしっかりと支えることができません。腰が歪んでいる人は、内臓の位置が標準よりも下がりぎみです。 このためボディラインまで崩れ、下腹がぽっこり出ることになります。 腰が歪んでいると、上半身や下半身の筋肉の使い方にも偏りが生じます。特に負担のかかりやすい腰や脚の筋肉は常に緊張を強いられ、筋肉疲労やコリの原因になります。 腰には前後の歪みと左右の歪みがある 骨盤が前後どちらかに倒れていると、腰が前後に歪みます。骨盤が左右どちらかに傾いていることで、腰に左右の歪みがみられる人もいます。 骨盤が後ろへ倒れぎみの人は、からだのバランスをとるために背中を丸め、お腹を前へ突き出しがちです。 骨盤が前へ倒れている人は、腰を反らせることでからだのバランスをとります。前後どちらに傾いても、下腹部の筋肉が弱り、脂肪がつきやすくなります。 腰が左右どちらかに傾いたり捻じれたりしている人は、腰の筋肉がいつも不自然に緊張しています。そのため腰痛を起こしやすくなります。 腰の筋肉を偏って使うため、ウエストのくびれが左右で違ったり、片側の腰だけが痛くなったりすることもあります。 前後の腰の歪みをとるエクササイズ 腰が前後に歪んでいる場合、腰のインナーマッスルを刺激することで、骨盤の傾きを正常に戻すことができます。 背筋をのばして直立します。耳、肩、腰、くるぶしが縦一直線に並ぶように姿勢を正します。 両足を肩幅の2倍の幅に開きます。腰に両手をあて、ゆっくりと腰を下げていきます。太ももが床と平行になるまで腰を下げることが理想的です。 腰を下げたままのポーズを20秒キープします。腰をゆっくりと上げ、元の姿勢に戻ります。 これを5回繰り返します。 左右の腰の歪みをとるストレッチ 腰の左右の歪みをとるには、腰方形筋をのばす運動が効果的です。 腰方形筋は腰の上部にあり、体を左右に傾けるときに使う筋肉です。 椅子に座り、足を左右に大きく開きます。左手を左脇腹にあてます。 息を吐きながら、上体を胸のあたりからゆっくりと右側へ倒します。 左脇の筋肉が伸びているのを感じましょう。息を吸いながら上体を元に戻します。右脇も同じように伸ばします。
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