骨盤のゆがみは、体の不快な症状の原因のひとつです。 特に、デスクワーク、家事や育児に追われるアラサー以上の女性には、肩がこる、腰が痛いなどの悩みがよく見られるようになります。これらの症状は、ゆがんだ骨盤が直接影響を与えているのかもしれません。 骨盤のポジションが狂った状態が続くと、体の代謝や内臓機能にまで深刻な影響があらわれます。ゆがんだ骨盤は、節々や筋肉のたんなる痛みだけでなく、病気や老化現象の遠因でもあるのです。 骨盤がゆがむってどういう状態なの? 骨盤は体の真ん中にあり、上半身と下半身をつないでいる大きな骨です。骨盤がゆがみとは、この骨のポジションが狂い、背骨や大腿骨との接合部に負担のかかっている状態を指します。 とくに女性に多いのは、この骨盤が前方へ倒れた、いわゆる反り腰という骨盤のゆがみです。男性に比べ腹筋の弱い女性は、骨盤を垂直に立てるのがただでさえ難しいといわれます。筋力が衰え始める年齢になると、体のバランスをとるために、反り腰になる女性が増えるのは当然だといえるでしょう。 骨盤がゆがむと血液やリンパ液の流れが悪化 仙骨、坐骨、腸骨、恥骨という4つの部分から構成されているのが骨盤です。ゆがんだ骨盤はこれらの骨の接合がゆるくなり、形が開き気味になっています。開いた骨盤は、中に納まっている子宮などの臓器を正しいポジションで支えることができません。 支えのない臓器は骨盤内で下へ下がり、骨盤底部付近の血管やリンパ腺を圧迫します。これが下半身の冷えやむくみの原因です。血液やリンパ液の流れが滞ることで、体の代謝能力が落ち、水分と老廃物の排泄能力が低下します。 骨盤のゆがみは体を内側から老けさせる 骨盤のゆがみは、自律神経の働きにも悪影響を与えます。 骨盤の真ん中にある仙骨は、背骨の最下部にある腰椎と接合している骨です。骨盤がゆがんでいると、腰椎の中を通っている神経束を仙骨が圧迫する状態が続くことになります。これが、ゆがんだ骨盤が自律神経の働きを低下させる原因です。 自律神経は、内臓の働きを調節する大切な機能をもっています。この神経の働きが鈍ると、内臓機能が低下して体の不調や病気が引き起こされたり、老化現象を早めたりすることにつながります。 まとめ 骨盤を正しい位置でキープするには、強くてしなやかな腹筋と背筋が必要です。筋力の弱い中年期の女性は、腰周りの筋肉を意識して鍛え、骨盤を正しい位置にキープするようにしましょう。骨盤のゆがみをなくせば、病気を遠ざけ、老化を遅らせることもできるのです。
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