自宅でストレッチを毎日行うことで、ヘルニアのつらい腰痛を少しでも緩和しませんか? 手術をしなくても、痛みさえなくなればヘルニアと付き合いながら日常生活を送ることができます。 腰の骨の疾患である腰椎椎間板ヘルニアは、腰痛を伴う辛い疾患です。 ヘルニアには2種類の痛みがありますが、それぞれの痛みにあわせたストレッチを行うことで、ヘルニアの不快症状を和らげることができます。 鎮痛剤や湿布を使わなくてもいい、ヘルニアの痛みの緩和方法をご紹介します。 腰椎椎間板ヘルニアで痛みがおきる理由 腰椎椎間板ヘルニアとは、腰椎と腰椎の間にある椎間板が飛び出してしまう疾患です。本来の位置から椎間板がずれてしまうことで、周辺の組織に痛みやしびれなどの悪影響がおきます。 腰椎椎間板ヘルニアには2種類の痛みがあります。 神経を圧迫することで起きる痛み ひとつは、ずれた椎間板が近くにある神経を圧迫することで起きる痛みです。 圧迫された神経が炎症を起こすため、痛み、しびれ、感覚まひなどの症状があらわれます。 この不快症状は腰周辺におきます。ヘルニアが坐骨神経を刺激すると、股関節や太ももにもこの症状がみられます。 ヘルニア部位をかばうことで起きる筋肉の痛み もうひとつは、ヘルニア部位をかばうことでおきる筋肉の痛みです。 腰が痛むのが怖くて前かがみの姿勢を続けていると、背中上部などの筋肉にも負担がかかり、筋肉疲労をおこします。 ストレッチがなぜヘルニアに効果的なのか ストレッチには表層の筋肉だけでなく、体の深いところにあるインナーマッスルを刺激する効果があります。この筋肉は腰椎や骨盤を囲むように存在しています。 インナーマッスルをストレッチで刺激し、強化すると、ヘルニアをおこしている腰椎を筋肉で直接支えることができます。 ストレッチには、筋肉への血流を増やす効果があります。血液と酸素が行きわたると、筋肉は柔らかさをとりもどし、痛みを感じにくくなります。腰をかばうために痛めてしまった筋肉をほぐすときにも、ストレッチはとても有効です。 腰椎のまわりのインナーマッスルに効くストレッチ 腰周辺の筋肉を刺激するには、ハンド・ニーとよばれる運動が効果的です。 この動きは多裂筋と腹横筋に作用します。これを続けると、腰椎を支えるコルセットのような筋肉を体の内側につくることができます。 床に四つんばいになります。お腹の皮を背中にくっつけるようなイメージで、お腹をできるだけへこませます。顔は床に向けたまま、右手と左足を肩の高さにまでもち上げて、まっすぐに伸ばします。このポーズを30秒キープします。次に左手と右足を上げて、同じポーズをつくります。 この動作がワンセットです。1日に3セットくりかえしましょう。 【動画】ハンドニーストレッチ 背中上部の筋肉をのばすストレッチ 腰をかばうことで、背中の筋肉を傷めてしまうことがよくあります。これはヘルニア自体の痛みではありません。 しかしひどくなると上半身の動きがますます不自由になり、腰痛も悪化します。 背中上部の筋肉をのばす運動を紹介します。 床に正座をします。体を前方へ倒します。 両腕を肩幅にひらいて前方へ伸ばし、床につけます。両肩をゆっくりと押し下げます。両肩を床につけるようなイメージです。 顔を下げ、両腕の間に頭を入れます。両手を床にしっかりとつけたまま、腰を後ろにひっぱります。 このポーズを30秒キープします。背中と肩の筋肉が伸びているのを感じることがポイントです。
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