「自律神経失調症の改善に効果を発揮してくれる漢方がある。」と聞くと、救われた気分になる人も多いのではないでしょうか。 自律神経失調症は、どうしても我慢してやり過ごしてしまう方は多いでしょう。 しかし、精神的な不調に限らず身体的な不調を引き起こすなど、様々なところに影響が出てきます。 なるべく早く改善するために、漢方を取り入れることを考えてみてもいいかもしれません。 漢方では、「気」の巡りを良くすることが、自律神経失調症に対しよい効果をもたらしてくれると考えられています。 女性の自律神経失調症に人気の漢方は? 「加味逍遥散(かみしょうさん)」は、自律神経失調症に悩まされている女性に人気のある漢方です。 女性の中でも色白の人、体力に自信のない人、痩せ型の人などに適した漢方だと言われています。 加味逍遥散には、自律神経失調症による不眠症、軽度のパニック障害などを軽減する効果があります。 デスクワークの人、パソコンやスマホの使用が日常化している人に多い眼精疲労にも、効果を発揮してくれます。 また、加味逍遥散と同じような効果を発揮する漢方に、「柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)」があります。 柴胡加竜骨牡蛎湯は加味逍遥散とは逆に、体力に自信のある人や体格の良い人などに適した漢方です。 心身の疲れに試してみたい漢方は? 自律神経失調症の中でも、心身の疲れが特に酷い人には、「酸棗仁湯(さんそうにんとう)」を飲むケースが多いようです。 心身の疲れが酷いと、入眠障害や不眠症の他、神経が過敏になったり、喉の渇きも生じやすくなることがあります。 酸棗仁湯には、これらの症状を緩和する効果を期待できます。 心身の疲れと同時に冷え性や食欲不振などの症状がある場合には、「半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)」がいいといわれています。 高血圧・低血圧の人がそれぞれ試してみたい2つの漢方 自律神経失調症の症状を緩和するために使う漢方は、血圧の高い、低いによっても使い分けることができます。 まず、血圧の高い人には、「釣藤散(ちょうとうさん)」を使うケースが多いようです。 不眠症やイラつきなどの精神的な不調と同時に、頭痛や耳鳴り、めまいなどの症状を緩和する効果があるといわれています。 それから、血圧の低い人には、「真武湯(しんぶとう)」を使用するケースが多いようです。 血圧が低いと体が冷えやすい上に、気力が無くなりやすくなります。 真武湯では、倦怠感の他、めまいや動悸などの症状を改善してくれるといわれています。 更年期障害に人気のある漢方は女神散と桂枝茯苓丸 自律神経失調症は更年期障害によるホルモンバランスの変化で起こることがあり、こんな時には「女神散(にょしんさん)」を飲むケースが多いようです。 女神散の主な効果は、精神的な不安の他、冷えやのぼせなどの体温に関係する不調を改善することで、生理不順でホルモンバランスが乱れている人にも、良い効果を発揮してくれるといわれています。 慢性的な肩こりに悩まされているなら、イラつきや頭痛などの症状を抑える、「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」というものを飲む人が多いようです。 まとめ 自律神経失調症を改善するための漢方には色々な種類がありますので、まずは自分の体質を考えてみることです。 そして、自分の体質に適したものの中で、改善したい症状に効果が期待できるものを、専門家に選んでもらうといいでしょう。
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