腰椎すべり症と診断されても、適切なリハビリ運動で、症状の進行を食い止め、改善することもできます。何もせずに放っておくと、腰椎すべり症は年齢とともに症状が進行するので注意が必要です。 椎骨の老化が原因の変形すべり症は、骨密度の低くなる中高年女性に多い疾病です。しかし骨の老化を補うリハビリを積極的に行っていれば、40代、50代の女性でも、腰椎すべり症の進行を十分に防ぐことができます。 腰椎すべり症なのに痛みがでないケースもある 椎弓という骨が折れる、腰椎分離症という疾病があります。腰椎分離症は、すべり症に進行する可能性のある疾病です。しかし若い人では腰椎がすべらないこともありますし、腰椎すべり症にまで進行しても疼痛を感じないこともあります。 腰椎周辺の筋肉は、椎骨を守る天然のコルセットの役目を果たします。丈夫な筋肉に囲まれていれば、椎弓が折れたくらいでは骨が移動しません。またすべりをおこしていても、腰椎への衝撃を吸収するだけの筋肉がついていると、痛みが生じにくくなります。 骨が老化する中高年ほどインナーマッスルを鍛えよう 女性でも若いうちは、何のトレーニングもしなくても、ある程度の筋力と骨密度を保つことができます。しかし女性ホルモンの減少する更年期に入ると、これらの低下は避けられません。 骨の老化はなかなか防ぐことはできません。それに比べると、筋肉はリハビリで鍛えやすい組織です。とくに体の奥深く、腰椎を取り囲むようについているインナーマッスルは、簡単なリハビリでも効果的に強化できます。 骨密度の低下した女性が腰椎すべり症の進行を食い止めるには、インナーマッスルを鍛えることは欠かせません。 どんなリハビリが腰椎すべり症を食い止めるために効果的か 腰の筋肉を鍛えようとして、腰椎付近にむやみに負荷をかけることは危険です。必要以上の力や衝撃を加えると、腰椎すべり症をひどくしてしまうことがあります。 リハビリに最適なのは、腰椎をいたわりながら周辺の筋肉を適度に刺激できる運動です。 バランスボールを使うと、腰椎すべり症の改善に最適なリハビリができます。ボールの上に座り、バランスを取りながら腰を前後左右に回してみましょう。簡単な動作ですが、これでも腰椎周辺のインナーマッスル強化ができます。 週に何度か、ジムで水中ウォーキングをすることもいいリハビリになるでしょう。水中では浮力が働くので、腰椎への負担はほぼありません。1時間も水中歩行をすれば、腰のインナーマッスルを十分に鍛えることが可能です。 まとめ 腰椎すべり症の一般的な治療法は、手術ではなく、鎮痛剤やコルセットを使う保存療法です。しかしこれだけでは、更年期女性は症状の進行を止めることはできません。インナーマッスルに効くリハビリも取り入れて、腰椎すべり症とうまくつきあっていくといいでしょう。
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