生理になっても生理痛が無かったり、生理痛が軽かったりする人からすると、「生理痛ってなに?」と思うかも知れません。 逆に、生理痛の酷い人からすると、「なぜ毎月のようにこんな痛みに悩まされなければいけないのだろう?」と思うでしょう。 生理痛だけではなく、生理後も引き続き痛みに悩まされる人もいるようです。 では、生理痛とは一体どのような痛みなのでしょうか。 生理痛は子宮内膜の剥がれ落ちる際の痛み 毎月のように生理痛を経験しながらも、「生理痛ってなに?」と聞かれると全く答えられない人も多いのではないでしょうか。 生理痛は簡単に言うと、生理の時に起こる痛みです。 女性の体では生理の2週間ほど前に排卵が起こり、受精卵を迎えて妊娠するために子宮内膜が生成されます。 ただ、妊娠しなければ、せっかく生成された子宮内膜は不要になり、生理の際に剥がれ落ちて血液と一緒に体外に排出されます。 この過程で感じる痛みが、生理痛です。 プロスタグランジンの分泌が増えるのも、生理痛の原因! 「生理痛ってなに?」と考えた時に忘れてはいけないのは、「プロスタグランジン」と言うホルモンの存在です。 プロスタグランジンは子宮の収縮を引き起こし、子宮内膜と一緒に血液を体外に押し出す働きをするホルモンです。 このホルモンの分泌量には個人差があるのですが、分泌量が多い人ほど生理痛が酷くなる傾向にあります。 ただ、プロスタグランジンの分泌量に関係なく、血液が押し出しにくいほどの子宮口の狭さでも、生理痛が酷くなることがあります。 生理後も痛みが続く場合には、体調が崩れている可能性が! 「生理痛ってなに?」と聞かれた時に、ほとんどの人が「生理中の痛み」であるようなことを答えるでしょう。 しかし、中には生理中だけではなく、生理が終わってからも痛みが継続する人もいるのです。 このような場合にまず考えられるのが、ホルモンバランスの乱れです。 生活習慣や食生活などでホルモンバランスが乱れると、生理後も生理中のようなホルモンの分泌、さらには生理痛が起こることがあります。 また、生理後も生理痛が起こる場合には、子宮筋腫や子宮内膜症などの婦人科系の病気の危険性もありますので注意が必要です。 婦人科系の病気には、不妊の原因となるものも! そもそも、生理痛がなにかをよく理解していると、何となく自分の体の異常にも気付きやすいかも知れません。 まず、婦人科系の病気の中でも子宮筋腫は、子宮に良性の筋腫ができて、子宮の収縮や経血を邪魔する病気です。 筋腫が大きくなりすぎると、直腸や膀胱などを圧迫して便秘や頻尿を引き起こすことがあります。 それから、子宮内膜症は子宮以外の場所に子宮内膜が生成されて、酷い生理痛や性交痛、排便痛などを引き起こすことがあります。 子宮筋腫も子宮内膜症も不妊の原因となりやすい病気で、将来的に妊娠を望んでいる女性は注意が必要です。 まとめ 「生理痛ってなに?」と聞かれた時のもっとも簡単な答えは、「子宮内膜が剥がれ落ちる際の痛み」です。 さらに、生理痛には、子宮の収縮や経血を引き起こす「プロスタグランジン」の働きも大いに関係しています。 生理痛は女性なら当たり前の症状であるかのように思われがちですが、生理後も痛みが続いたり、酷い生理痛や生理痛以外の異常な症状などがあれば、婦人科系の病気の可能性を疑った方が良いでしょう。 特に若い人でも発症者が多い子宮筋腫や子宮内膜症などの病気は、不妊の原因となりやすい病気ですので気を付けましょう。
2029
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