肌荒れは、病気には該当しないのですが、漢方の考え方では不調として扱います。 ちなみに、西洋医学の場合には、「この症状にはこの薬。」と言うふうに、症状ごとにある程度薬が決められています。 しかし、漢方では症状だけではなく、体質に合わせて薬を選んで、体質に合った症状の改善を目指します。 では、肌荒れの改善できるお勧めの漢方をご紹介しましょう。 肌荒れには血虚タイプ、お血(おけつタイプ)、気滞タイプなどがある!< 西洋医学では肌荒れと言う症状に合わせて薬を選ぶのが大半ですが、漢方では体質も踏まえた上で自分に合った薬を選びます。 肌荒れの起こりやすい体質として、主に血虚タイプ、お血(おけつタイプ)、気滞タイプなどの体質があります。 血虚タイプは血液が足りない状態、お血(おけつタイプ)は血液が十分にありながらも流れにくい状態を言います。 気滞タイプは、ストレスが溜まっていて気が足りない状態を言います。 血虚タイプには当帰芍薬散がお勧め! 血液が足りない血虚タイプの肌荒れの人にお勧めの漢方は、「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」です。 肌荒れは肌の栄養や水分が不足して起こるものなのですが、血液が不足していれば当然栄養や水分も上手く肌に供給されません。 当帰芍薬散には、不足した血液を補って貧血状態を改善するはたらきがあります。 ちょっとした刺激で肌にあざができてしまう、冷え性、色白、痩せ型、虚弱体質などの人に適した薬だと言われています。 お血(おけつタイプ)には桂枝茯苓丸料がお勧め!< 血行の悪いお血(おけつタイプ)の肌荒れの人にお勧めの漢方は、「桂枝茯苓丸料(けいしぶくりょうがんりょう)」です。 血液は十分に足りていても流れが悪ければ、肌に栄養や水分を供給することはできません 桂枝茯苓丸料を使用すると、血液の流れや全身の熱のバランスを整える効果が期待できます。 しっかりとした体格の人、体力に自信のある人などに適した薬だと言われています。 気滞タイプには柴胡加竜骨牡蛎湯がお勧め! 精神的な疲労の溜まっている気滞タイプの肌荒れの人にお勧めの漢方は、「柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいと)」です。 イライラしたりプレッシャー感じたりなどで頭に血が上っていると、肌の水分が蒸発しやすくなります。 柴胡加竜骨牡蛎湯は、精神症状を落ち着かせて心身のバランスを整える効果が期待できます。 無意識のうちに肌をかいてしまうような痒みを感じやすい人、ある程度体力のある人に適した薬だと言われています。 まとめ 肌荒れの改善に利用する漢方は、血液が足りないのか、血液の流れが悪いのか、ストレスが溜まっているのかによって変わってきます。 まずは、自分がどういう体質であるかを把握して、血虚タイプ、お血(おけつタイプ)、気滞タイプなどのタイプを判断しましょう。 また今回ご紹介した漢方はあくまでも参考程度ですので、専門家に相談して選ぶことをおすすめします。
1619
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします