さくらの季節になりましたが、夜の花見の宴会で足先・手先が冷えてしまったり、翌日に風邪をひいて体調を崩してしまったり。そんな悩みをお持ちではありませんか? 日中は暖かくても、夜は急に冷え込み、思わず体調を崩しがちです。 実は、冷え性で悩んでいる方は、冷え性でない人よりも、体の中で「熱」を作り出したり、「熱」を体に巡らせる働きが弱い傾向にあります。 そのため自律神経のバランスが乱れやすく、夜桜見物などの冷えた環境にさらされると、その場が体が冷えてしまうだけではなく、翌日にも冷えに伴う体調不良を体験することになるのです。 「明日、風邪をひいたらどうしょう」、「肩こりに悩まされるかも」、「下痢になっちゃうかも」「生理痛がひどくなるかも」など思いめぐらせると、せっかくの楽しいはずの夜桜見物も、つい遠慮したい気持ちがでできてしまいますね。 そこで今回は、夜の花見の宴会で、冷え感を予防し、翌日につらい症状を起こさない3つの対策をお伝えします。 1.熱を逃がさないよう、下半身の厚着をする。 冷え性対策の基本は、上半身よりも下半身を厚めにすること。 特に、足首・手首・首という「3つの首」は、体から熱が逃げやすい場所になります。 足首は、シルクや綿・ウールなどの天然素材でできたタイツ+靴下や、スパッツ+レッグウォーマーで対応を行いましょう。 靴下は、指先が5本に分かれている五本指ソックスにもう一枚厚手の靴下を重ね履きします。 また、レッグウォーマーは、足首の部分を折り返すと効果的です。 次に手首は、手首まであるインナー+手首ウォーマーで対応を行います。いまはネット通販で簡単に手に入りますので、ぜひ手に入れてみて下さいね。 最後に首は、タートルネック+マフラーで対応します。マフラーはあまりごわごわしない薄手の生地の方が冷え性予防には効果的。 衣服は厚すぎず、ゆったりとしたものを身に着けて、汗をかかないようにすることがポイントです。 2.暖かい食べ物で、熱を摂取する。 冷え性を予防するためには、温かい飲み物や食べ物を摂取することで熱を体に取り込みます。 お花見でつきもののアルコールは、一時的に体を温めますが、飲み過ぎると逆に冷えを助長しますので、飲み過ぎないように注意が必要です。 冷え性を予防するアルコールの飲み方のポイントは、内臓を冷やす缶ビールや缶チューハイを1杯目だけにすることです。 2杯目からは、常温のワインか日本酒。 お勧めしたいのは、ポットにお湯を入れて持参し、焼酎やウィスキーのお湯割りを飲むことです(少しの生姜を入れると体が温まります)。 アルコールが飲めない人は、暖かいお茶や紅茶などを飲むように心がけましょう。 また、温かい食べ物を摂取することも冷え性には効果的です。夜桜見物では出店で暖かいものを購入することができますね。 お勧めは、携帯用コンロと鍋を持参し、おでんなどをつくり食べること。同じ鍋の食べ物をみんなで食べると、親近感がわいて盛り上がりますよね。 3.筋肉を使うことで、体に熱を作り出す 冷え性の対策として、意図的に体の中に熱を作り出すことも大切です。 食べ物をよく噛んで食べると、体の中に熱が生まれます。良く噛めば噛むほど咬筋を使うため、体の中に熱が埋まれて消化吸収を助けることで冷え性の対策になるのです。 また、楽しい話題で盛り上がり、よく笑うことで、呼吸筋や腹筋が使われて、体の中に熱を作りだすことができます。 さらに、同じ場所に座らず、こまめに移動することで、下半身の筋肉が使われますので、体の中に熱が埋まれて冷え性の予防になります。 おトイレに行ったついでに少し大回りしてウォーキングすると、抗重力筋が使われて体の中で熱が作らますので覚えておきましょう! まとめ さて、いかがでしたでしょうか? 今回お伝えした3つの冷え性対策を実践いただくと、夜の花見の宴会で、足先や手先が冷たい!と冷え性で悩むことがなくなります。 もちろん、翌日のつらい症状も起きません。 ポイントは、「熱」を逃がさないように足首・手首・首の「3つの首」の保温に心がける事。 そして、「熱」を摂取するために、アルコールは焼酎やウイスキーのお湯割り、食べ物でしたら携帯用コンロを持参し温かいものを摂ること。 さらに、「熱」を作りだすために、筋肉を使うこと。この3つの対策を心掛けることで、冷え感の悪化を防ぎ、翌日の不安から解放されます。今年の夜の宴会は、今年の思い出のアルバムの1ページに飾れそうですね! 筆者プロフィール 川添 登 伝馬町鍼灸院院長はり師、きゅう師、あん摩・マッサージ・指圧師 平成5年に国家資格を取得して以来、臨床歴22年以上。「冷え」を体調不良の根本的な原因として捉え、鍼灸でツボを刺激して、体を温め、自律神経のバランスが回復する施術を行っています。一人治療院として、個々の患者さんに丁寧な施術、安心感を持っていただけるよう心がけています。当院では、施術を受けていただくだけではなく、自宅でできるお灸や呼吸法、自律訓練法、運動法などのセルフケアも指導しています。
筆者プロフィール
川添 登
伝馬町鍼灸院院長
はり師、きゅう師、あん摩・マッサージ・指圧師
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