片頭痛の症状は複雑 頭痛といえば、片頭痛とされるほどポピュラーな片頭痛ですが、実態はよく分かっていません。 また、実際に片頭痛の割合は少なく、頭痛のうちの10%ほどが片頭痛と推定されています。 前兆があり頭痛になると片頭痛とされてきましたが、現在の疫学調査では、前兆のある片頭痛は40%程度されています。 残りは前兆の無い片頭痛です。 また、前兆があっても片頭痛でない場合もあります。 このように片頭痛の症状は、複雑です。 片頭痛は大きく2つに分けられる 片頭痛には、前兆のある片頭痛と前兆の無い片頭痛があります。 前兆の無い片頭痛とは? ・頭痛の発作を繰り返す ・頭痛が起こると数時間で治まることが多いが、場合により3日程度、続くことがある ・頭のどちらか片側に起こり、ドクン、ドクンとする拍動性の痛み ・痛みは比較的強い ・階段の昇り降り、歩くなどの日常的な動きにより、痛みがひどくなる ・吐き気を伴ったり、光、音などに敏感になることがある 日常的な動きにより痛みがひどくなり、光や音に過敏になるので、薄暗い静かなところで、うずくまるようにじっとしていると頭痛が楽になる傾向にあります。 前兆のある片頭痛 典型的な前兆として、視覚的なもの、感覚的なもの、言語的なものがあります。 これらの前兆は、だんだんとはっきりとなり、1時間以内に消えるとされています。 具体的な前兆には以下のようなものがあります。 ・キラキラした光、点、線が見える、あるいははっきりと物が見えない ・チクチクした感じが起こる、あるいは逆に感覚が鈍くなる ・滑らかなに話すことができない ・これらの前兆が5分以上60分以内の間で続く このようにはっきりと前兆のある片頭痛は、最近は少ない傾向にあるようです。 大阪 心斎橋の鍼灸院 天空にも多くの片頭痛患者さまが来院されていますが、典型的な前兆を訴える患者さまはあまりありません。 それより、増えている印象があるのは、慢性的な片頭痛持ちです。 厄介な慢性片頭痛 片頭痛発作は月に数回おきるということが多いのですが、中には1ヶ月のうちほとんどが片頭痛という方もおられます。 このような片頭痛を慢性片頭痛と呼んでいます。 そして、このような方が増えているようです。 慢性片頭痛の特徴は以下のようになります。 ・緊張型か片頭痛、あるいはその両方の頭痛が、月に15日以上続くことが、3ヶ月以上続いている ・前兆の無い片頭痛発作を少なくとも5回以上経験している ・前兆の無い片頭痛とそれに伴う症状が月に8日以上ある ここで大切なことは、痛み止めの飲み過ぎによるものではないということです。 頭痛が厭、怖いからといって、痛み止めを飲み過ぎることがあります。 この飲み過ぎにより、さらに頭痛を招くことがあり、これを薬物連用性頭痛と呼んでいます。 この頭痛と慢性片頭痛は、まったく異なったもですので、ここをはっきりと区別することが必要であるとされています。 このように片頭痛は複雑であり、厄介な病気といえます。 どのタイプの片頭痛かにより、鍼灸治療の方法が異なりますので、しっかりとあなたのお話を聞くことが大切になります。 筆者プロフィール 夘野 裕樹 鍼灸院 天空院長(ポラリス株式会社 代表)資格:鍼灸師 所属学会:全日本鍼灸学会(認定鍼灸師)/日本線維筋痛症学会 鍼灸師になり30年以上が経ちました。 20代で一度、開業しましたが、阪神淡路大震災で閉院しました。 その後、整形外科や整骨院に勤務していました。 あなたが思っている以上に鍼灸はいろいろな病気に効果があります。 この鍼灸の良さをもっと広く社会に知ってもらいたいと思い、改めて、鍼灸専門の治療院を開業しました。 毎日、鍼灸治療と後進の育成に励んでいます。
筆者プロフィール
夘野 裕樹
鍼灸院 天空院長(ポラリス株式会社 代表)
資格:鍼灸師
所属学会:全日本鍼灸学会(認定鍼灸師)/日本線維筋痛症学会
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