足が冷えて寝つきが悪く、体の疲れがなかなか取れないという方はいませんか? 実は、足が冷えて寝つきが悪いのは、体の血の流れ(血流)が悪くなっているからなのです。 今回は、血流の悪さを改善する、正しい入浴方法をご紹介していきたいと思います。 正しい入浴方法を行うことで、体がリラックスするだけではなく、血流が改善されて寝つきが良くなり、ぐっすり眠ることができるようになります。 もしあなたが、熱いお湯での入浴をしていたり、美容のためにぬるめのお湯で長時間半身浴をしているとしたら要注意ですよ。 足の冷えと寝つきに関係する深部体温とは? まずあなたに知っていただきたいのは、眠くなる際の体の温度変化です。 多くの人は、体温が高くなると眠くなると思っているのですが、正確には間違いです。 私たちの体には、深部体温というものがあり、その深部体温がある程度下がると眠くなるのです。 そして、この深部体温の低下速度が速い場合、眠気が強くなると考えてられています。 もうおわかりですよね?ぬるめのお湯(37℃~39℃)での入浴では、この深部体温がなかなか上がらず、低下速度が速くならないため、睡眠を深く取ることができないのです。 確かにぬるめのお湯での半身浴は、体が程よく温まりポカポカするのですが、体が芯から温まるまではいかず、体の深部から体の表面への温度変化が起こりにくいのです。 逆に、熱いお湯(42℃前後)での入浴は、交感神経が刺激され過ぎてしまい、目が冴えてしまう原因になり、リラックスとは逆に興奮してしまい、寝付くどころではありません。 また、熱いお湯での入浴は、必要以上に皮膚の皮脂を落とし過ぎるので、お肌にもよくありません。 血流が起きるの仕組みを理解しよう! 先ほど体の深部から、体の表面への温度変化が起こりにくいと言いましたが、この体温の変化は血流によって行われます。 体の深部の温度が上がり過ぎると、温度を下げるために血流によって熱を体表へ送り、熱を放出して体温調節を行います。 この熱の放出が行われている状態を、「体がポカポカする」というのです。 体の深部が温まると、熱を逃がす為に手足表面の血管が拡張し、血流がどんどん発生するというメカニズムにより、体全体の血流が改善されていきます。 ぬるめのお湯では、深部からの熱を含んだ血流とまではいかず、その部分だけの熱の放出となるため、体が冷めやすい状態になってしまい、足が冷えて寝つきが悪くなってしまいます。 ちなみに、シャワーでは体温の上昇を得ることができないので、深部体温の低下速度が速くなる事もありませんし、次に出てくる徐波(デルタ波)という脳波も増えません。 「デルタ波」で冷えを改善し、寝つきを良くする方法 血流が改善されて、足の冷えが改善し、寝つきがよくなっていく仕組みをお伝えしましたが、今度はより疲れが取れる状態で眠るための方法をご紹介します。 寝るだけで疲れが取れる体を作るには、デルタ波(δ波)という脳波を知ることが大切です。 デルタ波(δ波)というのは、脳波が最も遅く、無意識の状態で深い眠りについている状態の脳波です。 このデルタ波(δ波)は、体を温めることで、寝付く際に発生し、より深い眠りを得ることができるのです。 深い眠りによる睡眠の方が、より疲労の回復が促される事は言うまでもありませんよね。 デルタ波を睡眠の際に出すことさえできれば、足が冷えて寝つきが悪いということも起こらないのです。 デルタ波が出る温度は40℃!正しい入浴法を実践しましょう では、具体的にどのくらいの温度で、どれだけの時間お風呂に浸かり、どのタイミングで寝れば、足の冷えがなく、寝つきがよくなるのでしょうか。 答えはズバリ、お風呂の温度は40℃。浸かる時間は最低でも10分間。 できれば15分~30分くらいの入浴がお勧めです。そして、入浴後は24℃前後の室温で1時間半~2時間休憩した後に就寝するようにしましょう。 40℃前後のお湯は、体も深部を適温まで上げる事が可能な温度ですし、15分~30分間入浴することで体の深部を十分に温める事ができるのです。 また、入浴後1時間半~2時間で深部の熱が体表へ血流によって運び放出される事で、体温が下がって心地よい眠気があなたを包む事でしょう。 寝付く際に発生したデルタ波(δ波)でぐっすり深く眠り、日中の疲労を回復して下さいね! 筆者プロフィール 大島 康敬(おおしま やすゆき) おおしま整骨院院長国家資格:柔道整復師 厚生労働省認可:登録販売者(医薬品取り扱い) 介護運動予防指導員 大阪府出身 機械の研究開発の技術研究員をするも、自身の身体を壊し整骨院で治療を受けた事を機に『人の身体を治す仕事がしたい!』と思い治療家の道へ転身。 整形外科・整骨院勤務を経て、大阪市城東区で整骨院を開業する。 身体の60%以上が『水分』である事に着目し、血行等の体液循環を改善するソフトで痛みの無い施術で、多くの方の症状を改善している。
1931
筆者プロフィール
大島 康敬(おおしま やすゆき)
おおしま整骨院院長
国家資格:柔道整復師
厚生労働省認可:登録販売者(医薬品取り扱い)
介護運動予防指導員
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