整体の効果とは?どんなことに役立つもの? あなたのイメージでは、整体ってどんなことに効果があり、どんなことに役立つものだとお考えですか? 「心と体を整える」というのがよくあるイメージではないでしょうか? 文字通りの意味だとこういうことですよね。 そもそも「整体」という言葉は大正時代から使われ始めた言葉だとされており、歴史的に見て非常に新しい言葉なのですね。 また、その定義もはっきりしていません。 整体といっても種類は様々 昔は、こうした手技療法は医学・医術の一種としてとらえられていたわけで、明確に「整体」という言葉で表現されたことはありませんでした。 わたくしが専門とする、戦国時代から伝わっている整体術などは、「整体」という言葉より以前から存在しているため、もともとは「整体」と呼ばれることはありませんでした。 ただ「活法」(人を殺す殺法の反対語で、つまりは人を生かす法のこと)とのみ呼ばれていたわけです。 しかし、今では、医学的な国家資格を必要としない、手技療法(手で行う療法の)の多くに対して、様々な治療家の先生方が「整体」という言葉を使っています。 「整体」と呼ぶことで、一般的ににわかりやすく見えるからでしょう。 現在、手技療法の多くは「整体」という言葉でひとくくりにされていますが、それぞれの歴史や考え方、アプローチの方法は様々です。 今回は、わたくしが専門としている整体術「活法」を通してみてきた、整体の効果や整体がもつ可能性についてお話ししたいと思います。 活法を通してみてきた、整体のもつ可能性 わたくしは整体の業界の中でもかなり異質な「活法」という技術を通じてこれまで患者様の体に触れてきました。 そこには、満足感やサービス的な要素は皆無です。また、納得感なども関係ありません。 ただ、痛みが取れていくという結果があるあばかりの世界です。 しかし、決してただ不思議で曖昧模糊としたものというわけでもなくて、根本理念があります。 それが筋肉張力説です。 「活法」の基本理念とは? 筋肉の状態を変えることで痛みを取り除くことができる 歯や爪と同じで骨には神経が通っていません。 骨折して痛みを感じるのは、骨が痛みを感じているのではなく折れた骨の周辺の組織がダメージを負ったり炎症、発痛物質をともなうことで痛みを感じているにすぎないのです。そのため、骨折しても痛みがほとんど感じられないこともあります。 その観点から考えると、レントゲンやMRIといった、画像診断で見てどこにも異常が映らない痛みというのは、神経を筋肉が圧迫しているとしか考えようがありません。 そして、ここが重要なことなのですが筋肉の緊張によって神経が圧迫されているという痛みも骨折と同じくらい、物理的な方法によって解決が可能であるということです。 つまり、気や生活習慣といった手段よりも、もっと物理的に筋肉の状態を変えることで明確に痛みを取り除いていくことができるということです。 ※わたくしは、急性痛を専門に扱っていますので、基本的に脳神経が習慣によって痛みがあると思い込んでいるとは考えていません。そのような痛みはえてして漠然としていて、慢性的であるからです。 本人の自己回復力も重要なポイント とはいっても、物理的に筋肉の状態を変えることには難しいことです。 それは、筋肉は柔らかい組織であって、そもそも、動くことが当たり前の組織であるため、骨のように、何かの器具で固定することは不可能であると同時に、かえって健康的な生活の妨げとなってしまう。 したがって、「筋肉の動き」を改善してあげなくてはならないということです。 そして、その部分はどうしても、本人の体の自己回復力に任せるしかありません。 たとえば、こういうイメージです。 筋肉の本来の正常な働きを妨げているのは一部の筋肉の過緊張である。 ↓ ならば、その過緊張を物理的に取り除くことは整体(活法)によって可能である ↓ その場で、明らかに体の動かしやすさが改善し痛みも出にくくなるしかし、まだ完ぺきではない ↓ しかし、一晩寝た翌日いつの間にか痛みがまったくなくなっている このようなタイムラグがなぜ生まれるのかというと 筋肉の働きが正常化していくのは最終的には、本人の自己回復力に任せるしかないからなのです。 しかし、その妨げとなっている要因を取り除いてあげればこれだけ速やかに回復できるのですから、われわれが手を施す価値は十分にあると考えています。 整体で即効的に変化・効果を出すことは可能 みなさんの、イメージの中では、整体というのはもっともっと、目に見えないところで変化を起こしていく、いわば、栄養剤やビタミン剤を飲むようなイメージではありませんか? 確かに、すでに十分に健康な人がちょっとした体の不都合を取り除きたいのでしたらそいういうイメージで改善していくしかないのかもしれません。 しかし、本当に日常生活に支障をきたしているような方々に対する治療法というのはもっともっと即効的に変化が出るものであるべきですしそれは、正しく原因をとらえていれば可能です。 そして、このような即効性の高い整体法というのは外科・内科的に見て以上の見当たらないあらゆる痛みに対して、まずは試してみる価値のある第一の方法であると考えています。 明確な異常を断定できないものほど効果を期待できる すなわち、筋肉の過緊張に対するアプローチです。 たとえば、モートン病のような足の裏の痛みであるとか、メニエール病によるめまいなどといった明確な異常を断定できないものほど、筋肉の問題が原因となっている可能性が大きく現に、実績として大きな効果が上がっています。 私が考える不調が出た時の治療の受け方 だから、私が考える、痛みなどの体の不都合に関する治療の受け方としては、次のようになります。 まずは整形外科や内科で検査を受ける ・まずは、整形外科や内科、脳神経外科などで画像検査、血液検査を受けて、異常がないか確認する ・明確な異常があればそれを、病院で解決してもらう 検査結果・提示される対処法によって整体を試してみる ・明確な異常がなかったり、気にするほどの異常ではないといわれたり、異常があっても、対処方法がリハビリなどの筋肉面からの対処法であれば、整体を試してみる というのがいいのではないでしょうか? また、先に整体を受けてみて、あまりにも変化が芳しくないので、病院に検査を受けに行くというパターンも多く、それもまた理に適っているとおもいます。 筆者プロフィール 村山 俊介 中真整体院院長 1975年9月17日広島生まれ。 東大在学中に演劇の世界に傾倒し卒業後も芝居を続けるために、塾講師で生計を立てる。 しかし、そのころ慢性的に腰痛が悪化していき、自らの腰痛の悩みを解決するため、治療院を渡り歩いているうちに、自分で学んだほうが早いのでは?と、 整体を学ぶことを志す。縁あって碓井流活法創始者、碓井誠先生のもとにたどり着き、2011年入門。現在も週一回亀有で研鑽を続けている。
筆者プロフィール
村山 俊介
中真整体院院長
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